青森市から電車で30分。 そんな近さなのに、誰も急いでいない。 大鰐温泉は、観光地というより「湯の町」だ。 くたびれた商店街、湯気の漂う路地、静かすぎる駅前。 そのぜんぶが、妙に心地よかった。 雪が積もった冬の朝、温泉に浸かってぼんやりする。 それだけでいい旅になる場所がある。
大鰐温泉のおすすめスポット
大鰐温泉共同浴場「大湯」|朝6時、地元の人に混じって湯に入る
朝イチで向かった。
開くのは6時00分。
料金は大人200円。
硬貨を入れて、重い扉を開けると、もう湯気が充満している。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩泉。
源泉温度は約74℃。
加水しているが、それでも熱い。
地元のおじいさんが「熱いべ?」と話しかけてきた。
湯船はひとつ。
シンプルすぎる浴室。
シャンプーも売店もない。
ただ、湯だけがある。
10分も浸かると体の芯まで温まる。
出た後、外の冷気が気持ちよくて、しばらく動けない。
こういう朝の使い方、もっと早く知りたかった。
大鰐温泉スキー場|リフト1本、雪と静寂だけがある斜面
スキー場というと賑やかなイメージがある。
ここは違った。
リフトは3本。
コースは初心者〜中級者向け。
リフト1日券は大人2,500円。
混雑とは無縁で、並ばずに乗れた。
頂上から見える景色が良かった。
岩木山が正面に見える。
晴れた日は津軽平野まで広がって見える。
スキーをしない日でも来てみればよかった、と少し思った。
ゴンドラに乗るだけで、その景色が見られる。
駐車場からゲレンデまでが近い。
着替えて5分後にはリフトに乗っている。
このアクセスの楽さは、小さな子連れにも助かるはずだ。
帰り際、ゲレンデ脇の食堂でけの汁を食べた。
280円。体に染みた。
大鰐温泉街の路地歩き|誰もいない商店街で、昭和が止まっている
温泉から出て、ぶらぶら歩いた。
地図は見ない。
駅前通りは静かだ。
シャッターが閉まった店が多い。
でも、廃れた感じではない。
路地を一本入ると、湯気の出る溝がある。
温泉の排水だろうか。
冬の冷気の中に、ずっと白い煙が漂っている。
古い旅館の看板、手書きのメニュー、雪に埋まった自転車。
どこを切り取っても絵になった。
カメラを持っていればよかった、と本気で思った。
「大鰐温泉もやし」を売っている八百屋を見つけた。
大鰐温泉の湯熱と蒸気で育てる、この町だけのもやし。
1袋150円。
太くて、シャキシャキしている。
ホテルの部屋で食べた。
それだけで旅の記憶になった。
モデルコース
大鰐温泉への行き方
HUB CITY
青森(拠点都市)から行ける旅先を見る →