青森市街から車で20分。 そこにもう、湯気の世界がある。 陸奥湾に面した小さな温泉街、浅虫温泉。 派手な歓楽街ではない。 でも、冬に来ると分かる。 雪と海と湯煙が重なるあの景色は、 ここにしかないものだと。
浅虫温泉のおすすめスポット
浅虫温泉共同浴場「旅館の湯」|地元のおじさんと肩を並べて入る、本物の温泉
観光客向けに整えられた施設じゃない。
地元の人が毎日使う、あの感じの共同浴場。
料金は確か200円台だ。
脱衣所のロッカーは昭和のまま。
浴槽はひとつ。
でも湯がいい。
ナトリウム-塩化物泉で、入った瞬間からじわっと体に染みてくる。
隣に座った地元のおじさんが「今日は雪降ったから客少ない」と言った。
それが冬の平日の昼下がり。
こういう時間が、旅の中で一番記憶に残る。
窓の外は灰色の空と海。
湯船の中は静かで、ちゃんと熱かった。
長居しすぎて、上がったあとしばらく動けない。
浅虫海づり公園・海岸沿い散歩|冬の陸奥湾は、思ってたより荒れている
温泉入って満足して終わり、にしない。
海沿いをただ歩いてみた。
1月の陸奥湾は冷たい風が真正面から来る。
マフラーを口元まで上げて、それでも寒かった。
でも海の色が独特だ。
冬の日本海みたいな荒々しさではなく、
どこか閉じたような、内湾の静けさがある。
遠くに下北半島が見える。
たぶん天気が良ければもっとくっきり見えるはずで、この日は霞んでいた。
それでもよかった。
30分ほど歩いて、足の感覚がなくなり始めた頃、引き返した。
温泉街の入口に戻ると、また湯気の匂いがした。
冬にここへ来た理由が、少し分かった気がした。
道の駅「ゆ〜さ浅虫」|湯上がりのねぶた漬けと、陸奥湾の眺め
温泉も入った、海も歩いた。
最後に寄ったのが、JR浅虫温泉駅に隣接する道の駅。
名前が「ゆ〜さ浅虫」。
なんとなく恥ずかしい名前だが、中身はちゃんとしている。
青森の地場産品がそろっている。
ここで買ったのがねぶた漬け。
数の子、スルメ、昆布、大根が醤油と酒粕で漬けてある。
帰りの電車の中でちょっとつまんだら、止まらない。
2階には展望スペースがあって、陸奥湾が見渡せる。
冬の午後3時過ぎ、すでに光が傾いている。
観光客は自分ひとりだ。
こういう静けさが、冬の浅虫温泉にはある。
賑やかな温泉地が好きな人には向かないだ。
でも、それがいい。
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浅虫温泉への行き方
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