山形市から車で30分ほど北へ走ると、東根に着く。 派手さはない。 でも一度来たら、また来たくなる場所だ。 温泉があって、巨木があって、6月になるとさくらんぼが赤く染まる。 そういうものが、当たり前のように揃っている町。 それが東根だ。
東根のおすすめスポット
東根温泉|夜9時、貸し切り状態の湯に浸かった
東根温泉は、町なかにある温泉街だ。
派手なリゾートじゃない。
地元の人が普通に使う、生活に根ざした温泉。
泊まったのは一泊8,000円台の小さな宿だ。
夕食後、宿の大浴場へ向かうと、誰もいない。
湯は無色透明で、ほんのりぬめりがある。
ナトリウム塩化物泉で、肌がしっとりする感じがはっきりわかった。
湯温は41度くらい。
ちょうどいい。
30分ぼーっとしている。
何も考えない。
それで十分だ。
朝も入った。
朝の湯は格別だと聞いていたが、本当にそうだ。
窓の外の空気が冷たくて、湯との温度差が気持ちよかった。
温泉街には共同浴場もある。
地元の人が自転車で来て、さっと入って帰っていく。
その光景が、妙に好きだ。
大けやき公園|樹齢1500年に、圧倒された
「日本最大級のケヤキ」と聞いて、正直なめている。
木は木だろう。
実際に近づいて、考えが変わった。
幹の太さが半端じゃない。
根本の周囲は15メートルを超える。
見上げると、枝が空を埋め尽くしている。
樹齢は推定1,500年以上。
聖徳太子の時代から生きている木だ。
そう思ったら、急に言葉が出なくなった。
平日の午前中に訪れたからか、人はほとんどいない。
ベンチに座って、しばらく幹を眺めた。
近くに東根小学校がある。
日本一大きいケヤキが学校の敷地内にある、という事実もすごい。
子どもたちはこれを毎日見て育つのか。
入場は無料だ。
駐車場もある。
所要時間は20〜30分くらい。
でも、もっといてもよかった。
さくらんぼ狩り農園|30分食べ放題、終わらない
6月の東根は、さくらんぼの季節だ。
町のあちこちに赤いのぼりが立って、農園の案内板が増える。
訪れたのは6月中旬。
農園でさくらんぼ狩りを予約した。
料金は大人1,400円、時間は30分食べ放題。
「30分も食べられないだろう」。
甘かった。
木になっているさくらんぼは、スーパーで売っているものと全然違う。
甘さが濃い。
酸味も残っている。
そのバランスが絶妙だ。
佐藤錦を中心に、数種類の品種が楽しめた。
ガイドのおじさんが「この木は特に甘い」と教えてくれた。
それが本当で、違いがはっきりわかった。
30分で何粒食べたか、数えない。
終わった後、口の中がずっと甘かった。
農園は要事前予約。
繁忙期の土日は埋まるのが早い。
1週間前には連絡を入れておいた方がいい。