丸亀港からフェリーで約35分。 船を降りた瞬間、時間の流れが変わる。 本島は、瀬戸内に浮かぶ小さな島だ。 でもここには、日本の歴史が丸ごと眠っている。 江戸幕府を動かした船乗りたちの集落、そのまま残る路地、夏の海。 観光地っぽさが一切ない。それがいい。
本島のおすすめスポット
笠島集落|路地に入るたび、江戸時代が顔を出す
集落に入って最初に思ったのは、「誰かが今も住んでいる」ということだ。
観光用に整備された古い町並みじゃない。
生活の匂いがある。
笠島は、塩飽水軍の拠点として栄えた集落だ。
国の重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれている。
でも看板や案内板は少ない。
だから余計に、歩くほど発見がある。
路地の幅は1メートルもないところもある。
石畳の継ぎ目、古い瓦、格子窓。
曲がるたびに、違う表情が出てくる。
1時間半くらいかけてゆっくり歩いた。
それでも、まだ見ていない路地が残っていた気がした。
地図を持たずに歩くのが、正解だ。
塩飽勤番所|幕府公認の「自治」が、ここにあった
勤番所の前に立って、少し考えた。
江戸時代、ここで島の人たちが自分たちで島を治めていたのだ。
塩飽諸島の船乗りたちは、幕府から特別な自治権を認められている。
その拠点が、この勤番所だ。
明治4年まで実際に使われていた建物が、今も残っている。
入館料は200円だ。
資料や展示物を見ていると、当時の船乗りたちがどれだけ力を持っていたか伝わってくる。
咸臨丸でアメリカに渡った乗組員の中にも、塩飽の人間がいた。
そういうことを、学校の教科書では教えてくれない。
建物の中は静かで、見学者は自分一人だ。
受付のおばあさんが丁寧に説明してくれた。
その話のほうが、展示よりも面白い。
本島泊海水浴場|人が少ない。それだけで、もう最高だ
海水浴場、という名前を聞くと身構える。
でも本島の泊海水浴場は、拍子抜けするほど静かだ。
夏の平日に行ったが、砂浜に人が10人もいない。
海の透明度が高い。
足元まで見える。
瀬戸内なのに、こんなに綺麗なのかと驚いた。
水が穏やかで浅いので、子どもでも安心して入れる。
シュノーケルを持っていけばよかった、と後悔した。
港から自転車で15分ほど。
レンタサイクルは港の近くで借りた。
料金は1日500円だ。
夕方4時を過ぎると、光が柔らかくなる。
海の色が少し変わる。
その時間帯に砂浜に座っているのが、一番よかった。
帰りのフェリーは17:55発を選んだ。
ギリギリまで海にいた。
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本島への行き方
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