岩手県

一関

歴史温泉

東北新幹線で一ノ関駅を降りると、空気が変わる。 都会の乾いた風とは違う、湿った緑の匂い。 川が街の近くにある場所は、どこかゆっくり時間が流れる。 渓谷が2つ、温泉が点在し、歴史の重さが石畳に染み込んでいる町。 派手さはない。でもなぜか、また来たくなる。

Best Season 紅葉の10月中旬〜11月上旬が厳美渓・猊鼻渓ともにピーク。 新緑の5月も静かで歩きやすい。 冬の舟下りは防寒必須だが、雪景色の渓谷は別格の静けさがある。

一関のおすすめスポット

01

厳美渓|空飛ぶ団子が、本当に飛んでくる

一ノ関駅からバスで約20分。

磐井川が削り出した岩の造形は、想像より荒々しかった。

穏やかな観光地を想像していたら、全然違う。

岩が剥き出しで、水音がうるさいくらい大きい。

そして名物の「空飛ぶ団子」。

対岸の茶屋に木の板でお金を置いてカンカンと叩くと、

かごに乗った団子がロープで飛んでくる仕組みだ。

値段は600円。

かごが川を渡ってくる瞬間、思わず笑った。

バカバカしいとか言えない、あの愉快さ。

団子はずんだと醤油の2本セット。

岩の上に腰を下ろして食べた。

甘さは控えめで、するっと食べ終わってしまった。

もう1セット頼めばよかったと、今でも少し後悔している。

遊歩道を30分ほど歩くと、渓谷の全体像が見えてくる。

紅葉の季節は特にすごいらしい。

緑の時期でも十分だったから、紅葉期は覚悟が必要だ。

■ 厳美渓 住所:岩手県一関市厳美町 入場料:無料(遊歩道は自由散策) 空飛ぶ団子:600円〜 アクセス:一ノ関駅から岩手県交通バス約20分 駐車場:あり(無料)
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02

猊鼻渓|舟に乗って、石灰岩の壁に圧倒される

猊鼻渓に行くなら、絶対に舟下りをしてほしい。

JR大船渡線の猊鼻渓駅から歩いて5分、乗船場に着く。

料金は大人1,800円。

所要時間は往復で約90分。

竿一本で操る船頭さんが、静かな川を進んでいく。

両岸に迫る石灰岩の断崖は、高いところで50メートル近くある。

川幅が狭くなるたびに、壁がじわじわと近づいてくる感覚。

閉所恐怖症の人は少しきついだ。

折り返し地点に「げいび追分」という民謡がある。

船頭さんが歌い出した瞬間、声が岩壁に反響して、

川全体に広がった。

とっさにスマホを構えたが、途中で下ろした。

これは録ってどうにかなるものじゃないと思ったから。

運賃に含まれている「福石投げ」も侮れない。

岩の穴に小石を入れると願いが叶うというやつだ。

3投してようやく1回入った。

妙に達成感があった。

■ 猊鼻渓(げいびけい) 住所:岩手県一関市東山町長坂町467 舟下り料金:大人1,800円、小人900円 所要時間:往復約90分 営業時間:8:30〜16:00(季節により変動) アクセス:JR大船渡線「猊鼻渓駅」から徒歩5分 TEL:0191-47-2341
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03

一関温泉郷|渓谷の後は、黙って湯に浸かる

厳美渓から車で10〜15分ほどの範囲に、温泉宿が点在している。

「一関温泉郷」と総称されているが、

実際にはいくつかのエリアに分かれている。

泊まったのは須川温泉に向かう途中にある一軒宿。

泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉。

無色透明で、肌にとろみがある。

渓谷を歩いた後の疲れた足には、じんわりとよく効いた。

夕食は岩手の食材が中心。

南部鉄器の小鍋が出てきた。

あの重い鉄器で食べる料理は、ただ熱いだけじゃなく、

何か根拠のない安心感がある。

一関は「もち食文化」の町でもある。

朝食にもちが出てきた。

ずんだ・くるみ・納豆の3種。

朝からもちを食べる習慣が、この土地には今でも根づいている。

観光のためじゃなく、生活の中にある食文化というのが、

食べてみてわかった。

日帰り入浴を受け付けている宿も多い。

渓谷めぐりの帰りに立ち寄るだけでも、十分に価値がある。

■ 一関温泉郷(参考:祭畤温泉 かみくら) 住所:岩手県一関市厳美町字祭畤61 日帰り入浴:大人700円〜(宿により異なる) 日帰り時間:10:00〜15:00(要事前確認) アクセス:一ノ関駅から車で約25分 TEL:0191-29-2216
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モデルコース

Day Trip 9:00 一ノ関駅 → 10:00 厳美渓(空飛ぶ団子・遊歩道)→ 12:00 昼食(もち御膳)→ 14:00 猊鼻渓(舟下り90分)→ 16:30 一ノ関駅
1 Night 1日目:厳美渓 → 温泉郷チェックイン → 夕食(もち料理・南部鉄器鍋)。2日目:朝風呂 → 朝食(もち3種)→ 猊鼻渓(舟下り)→ 一ノ関駅。渓谷を急がず歩けるのが1泊の強み。
Travel Tips 猊鼻渓の舟下りは週末・紅葉期に混む。 予約は電話が確実。 厳美渓の空飛ぶ団子は天候で休業することがある。 行く前に確認した方がいい。 もち料理は一関市内の食堂でランチでも食べられる。 観光地価格じゃないのがいい。

一関への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約2時間10分
水戸から 約2時間55分
前橋から 約3時間10分
高崎から 約3時間10分
甲府から 約3時間40分
鉄道 一ノ関駅へ

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