群馬県の南端、栃木と埼玉に挟まれた街。 伊勢崎という名前を聞いて、すぐに行き先を思い浮かべられる人は少ないだ。 でも一度行くと、わかる。 この街には、ちゃんと「顔」がある。 絹の歴史、公園の桜、鉄板の焼きそば。 派手さはない。 でもそれがいい。
伊勢崎のおすすめスポット
伊勢崎市華蔵寺公園|桜が散った後も、この公園は飽きない
華蔵寺公園に着いたのは、10時ごろだ。
入口付近に無料駐車場があって、迷わず停められた。
春の桜シーズンが有名な場所だと知っている。
でも桜のない季節に来てみて、むしろよかった。
遊園地が併設されている。
入園無料で、乗り物ごとに料金を払うスタイル。
子ども連れの家族が多かったけど、大人でもゆっくり歩けた。
池のまわりを一周すると、20分くらい。
水面に空が映って、静かで気持ちよかった。
桜の木は1000本以上あると聞いた。
満開の時期に来たら、きっと圧倒される。
でも新緑の季節も、十分に美しかった。
地元の人たちが散歩している。
観光客より地元の人の割合が多い公園。
そういう場所が、実は好きだ。
伊勢崎銘仙の里|絹の街だったことを、初めて知った
「銘仙」という言葉を知らない。
正直に言う。
伊勢崎は明治から昭和にかけて、絹織物の産地として栄えた街だ。
その歴史を伝える施設が「伊勢崎銘仙の里」。
入館料は200円だ。
それで2時間は過ごせた。
展示室に入ると、色鮮やかな着物が並んでいた。
幾何学模様、花柄、抽象的なデザイン。
大正ロマンという言葉がぴったりくる。
機織り体験もある。
実際に機械を触らせてもらった。
思ったより力がいる。
これを何時間も続けた職人さんたちがいた、と思うと気が遠くなった。
館内のスタッフが丁寧に説明してくれた。
観光地のマニュアル対応じゃない、本当に好きで話してる感じ。
「伊勢崎=焼きそば」しか知らなかった自分が少し恥ずかしくなった。
この街には、絹の誇りがあった。
ソース焼きそば|鉄板の前に立って、やっと伊勢崎に来た気がした
伊勢崎に来たら焼きそばを食べないと終われない。
地元の人に聞いたら、そう言われた。
向かったのは「たむら」という老舗の店。
昼12時前に着いたら、すでに行列ができている。
20分ほど待った。
鉄板の前でおばちゃんが焼いている。
ソースの香りが路地まで漂ってきた。
その時点でもう、お腹が鳴っている。
運ばれてきた焼きそばは、麺が太い。
もちもちしている。
ウスターソースの甘みと、焦げた麺のコクが合わさった味。
シンプルなのに、後を引く。
値段は500円前後。
大盛りにしても700円くらいだ。
隣のテーブルには、仕事帰りらしいおじさんが一人で食べている。
この街の人にとって、焼きそばは「特別なもの」じゃない。
日常のごはんだ。
それが一番、おいしく感じた理由だ。