東京から船で約2時間。 そこにあるのは、溶岩が冷えて固まった黒い大地。 都心から100kmも離れていないのに、 時間の流れがまるで違う。 三原山の稜線を歩き、波浮港の路地に迷い込む。 「東京」なのに、こんなに遠い場所がある。 そのことに、ただただ驚いた旅だ。
伊豆大島のおすすめスポット
三原山|火口の縁に立つと、地球がまだ生きているとわかる
バスで表砂漠口まで行き、そこから歩き始める。
片道約40分。
道は整備されているが、足元は溶岩のごつごつした黒い石。
スニーカーだと少し心許ない。
頂上に近づくにつれて、草木が消えていく。
茶色と黒だけの世界になる。
そして火口の縁に立った瞬間、
風がすごかった。
体が持っていかれそうなくらい。
底に向かってぽっかり空いた穴。
硫黄のにおいが鼻をつく。
1986年の噴火で全島民が避難したのが
この山だと、足元がすこし怖くなった。
入山は無料。
でもその価値が無料という言葉に全然似合わない。
夕方に登ると、沈む太陽が溶岩を赤く染める。
その時間帯を狙っていくのがいい。
波浮港|昭和がそのまま残っている、静かな港町
島の南端に、波浮港という集落がある。
バスを降りた瞬間、なんか静かすぎる。
石畳の坂道。
廃墟一歩手前のような古い旅館。
でも廃れているわけじゃない。
人の暮らしの気配は確かにある。
港に面した「港鮨」で昼を食べた。
カウンター7席だけの店。
おまかせ2,000円で、
キンメダイの握りが出てきた。
脂がのっていて、口の中でほどけた。
川端康成がこの港を舞台に「伊豆の踊子」を書いた。
その宿も今も残っている。
中には入れないが、外から眺めるだけで
なんとなく空気が違う気がした。
観光客はほとんどいない。
猫が1匹、日向ぼっこしている。
それだけで十分だ。
裏砂漠(表砂漠)|海外でもなく、月面でもなく、東京だ
「砂漠」という言葉を聞いたとき、
正直ピンとこない。
伊豆大島に砂漠があるわけないだろう。
着いてみると、ほんとにあった。
見渡す限り、黒い砂と溶岩。
植物が1本もない。
360度、荒野が広がっている。
ここが東京都だという事実が追いつかない。
裏砂漠は立入禁止区域があるため、
基本的に見るのは「表砂漠」エリア。
バス停「表砂漠口」から徒歩5分ほどで展望ポイントに出る。
空が広い。
雲の影が砂漠の上を滑っていく。
その動きをぼーっと見ている。
気づいたら30分以上立っている。
日差しが強い日は本当に暑い。
水は必ず持っていくこと。
日焼け止めも、海より必要だ。
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