東京から船で8時間。 たどり着くのに、それだけかかる。 それでも行きたくなる島が、御蔵島だ。 港に降りた瞬間、空気が違う。 緑の濃さが、東京とは別次元。 そしてここには、野生のイルカがいる。 本当に、海の中に。
御蔵島のおすすめスポット
御蔵島港|着いた瞬間から、もう別の時間が流れている
竹芝桟橋を夜11時に出て、朝7時過ぎに着く。
そのくらい遠い。
波が高いと接岸できない。
欠航率は伊豆諸島でも屈指の高さで、30〜40%という年もある。
だから「行けたらラッキー」くらいの気持ちで予約した。
港はこぢんまりしている。
コンビニもない。
自販機が数台あるだけ。
でも、それがいい。
島全体の人口は約300人。
観光客の受け入れ数も、1日あたり制限がある。
これだけの自然を守るために、わざと来にくくしているんだ。
港から宿まで、島の人が軽トラで迎えに来てくれた。
「今日はイルカ、よく出てるよ」
その一言だけで、全部の疲れが吹き飛んだ。
イルカウォッチング|水面下30cmに、本物がいた
ツアーは朝7時スタート。
料金は1人8,000〜10,000円。
高い。
海に入るまでは。
ボートで10分も走ると、もういる。
背びれが、ざっと10頭分くらい見える。
シュノーケルをつけて海に入る。
透明度が高くて、底まで見える。
そこに、ミナミハンドウイルカが泳いできる。
距離、30cmくらい。
目が合った気がした。
向こうはこちらを気にしていない。
ただ、自分たちのペースで泳いでいる。
じっとしていると、寄ってくる。
追いかけると、離れていく。
そういうルールを体で覚えた。
ウォッチングではなく、共存、という感じだ。
あの感覚は、写真では絶対に伝わらない。
水の中でしか、わからない。
ハイキングコース|苔と水と、深い緑の中へ
御蔵島の山は、ガイド同行必須。
ひとりでは立ち入れないエリアがほとんどだ。
それも、自然保護のため。
ガイド料金は半日で4,000〜6,000円。
それに見合う森だ。
登り始めてすぐ、空気が変わる。
湿度が上がって、足元に苔が増えてくる。
アカコッコという、御蔵島固有の鳥の声が聞こえる。
標高は最高点で851m。
山頂を目指すコースは約5時間。
体力に自信がなければ、中腹の滝コースもある。
滝の前で少し立ち止まった。
水の音しかしない。
風も、人の声も、何も聞こえない。
東京から来たという実感が、ここで初めて消えた。
森が静かすぎて、逆に怖いくらいだ。
でも、その怖さが心地よかった。
モデルコース
御蔵島への行き方
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