三陸の海は、やさしくない。 そのことを、釜石に来て初めて理解した。 根浜の砂浜に立って、橋野の山を歩いて、大観音の足元から海を見下ろして。 ここには、きれいごとじゃない歴史と自然がある。 それでも、また来たいと思わせる場所だ。
釜石のおすすめスポット
根浜海岸|静かすぎる浜辺で、波の音だけが鳴っている
夏でも人が少ない。
それが、根浜の第一印象だ。
白い砂浜が弧を描いて、その向こうに三陸の海が広がっている。
水は透明度が高くて、晴れた日は底が見えるほどだ。
砂に足を踏み入れると、きめが細かくて驚いた。
これほどの浜が、ほとんど貸し切り状態。
正直、もったいない。
ただ、ここに来たら必ず「根浜海岸 津波到達点」の標識を見てほしい。
2011年3月、この場所も波にのまれた。
今は松林が整備されて、キャンプ場も再開している。
夕方5時を過ぎると西日が海面を染める。
その色が、異様に美しかった。
美しいという感情と、複雑な気持ちが同時に来た。
そういう場所だと思って来たほうがいい。
橋野鉄鉱山|山の中に、幕末の産業革命が眠っている
正直、ここまで来るのが面倒だ。
釜石駅から車で約30分。
山道を走って、着いたらインフォメーションセンターで説明を受ける。
でも、高炉跡を目の前にした瞬間、思わず声が出た。
石積みの炉が3基、山の斜面にひっそりと立っている。
1858年、ここで日本初の洋式高炉による鉄の製造が行われた。
明治でも大正でもなく、幕末の話だ。
観光地っぽい演出はほとんどない。
案内板と、石と、森の静けさだけがある。
ガイドさんと一緒に回るのをすすめる。
料金は無料で、1時間ほどかけて解説してくれる。
これが想像以上に面白い。
世界遺産登録は2015年。
でも訪れる人はまだ少ない。
だからこそ、今のうちに来てほしいと思う場所だ。
釜石大観音|48.5メートルの存在感。海を背負って立っている
遠くから見えた時点で、スケールがわからなくなった。
高さ48.5メートル。
丘の上に立っているから、実際よりずっと大きく見える。
観音様の胎内は、ほぼ博物館になっている。
入場料500円で、最上部の宝珠まで登れる。
階段を上りながら、各フロアに仏像や展示物が並んでいる。
ごちゃごちゃしていると言えばそうだが、これはこれで昭和の参詣文化という感じがして悪くない。
宝珠から外に出ると、目の前に釜石湾が広がった。
港と、工場と、海。
そのシルエットが、なぜか絵になる。
風が強かった。
手すりをつかみながら、しばらく海を見ている。
初詣やお盆には地元の人でにぎわうらしい。
でも平日の午後は静かだ。
ほぼ独り占めで、この景色を見ている。
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