三陸の海は、青くない。 もっと深くて、重くて、なんか怖い感じがする。 それでも気仙沼に来てしまうのは、あの匂いのせいだ。 潮と、魚と、煙の混ざった港の匂い。 東京にいるときは忘れているのに、降り立った瞬間に思い出す。 ああ、ここだと。
気仙沼のおすすめスポット
気仙沼港|朝5時の港に、本物がある
朝4時半に目が覚めた。
宿のおじさんに「早朝の港は面白いよ」と言われていたから。
行ってよかった。
まだ暗いうちから、漁船が次々と戻ってくる。
サメ、カツオ、サンマ。
水揚げのスケールが違う。
気仙沼はサメの水揚げ量が日本一で、フカヒレの産地としても有名だ。
港の近くに「海の市」という複合施設がある。
朝7時から開いていて、新鮮な魚介を使った定食が食べられる。
カツオの漬け丼が850円。
これが信じられないくらいうまかった。
港沿いをただ歩くだけで、十分時間が溶けた。
復興した建物と、震災前から残る建物が混在している。
説明書きは読まなくていい。
空気を吸うだけで、ここで何があったかが伝わってくる。
大島|フェリーで8分、別の時間が流れている
気仙沼港からフェリーに乗って8分。
2019年に橋が開通したけど、あえてフェリーに乗った。
片道260円。
島に着いた瞬間、音が変わった。
エンジン音も、人の声も、全部遠くなる。
大島は宮城県最大の離島だ。
レンタサイクルが1日1,500円で借りられる。
電動じゃないと後悔するので注意。
島内はアップダウンが激しい。
亀山という山の頂上まで登ると、太平洋が360度広がる。
天気がよければ牡鹿半島まで見える。
誰もいない。
平日の午前中に行ったのが正解だ。
島で食べたウニ丼が3,200円。
高いと思ったけど、食べたら黙った。
甘さが違う。
後悔するのは食べなかったほうだ。
橋ができてから観光客は増えたらしい。
それでもまだ、静かだ。
安波山展望台|夕方16時、ここに来ると決めている
気仙沼市街から歩いて30分ほど。
しんどい坂が続く。
途中で引き返そうか。
着いた。
気仙沼の町と港と、その奥の海が全部見える。
大島も見える。
船が動いているのが見える。
夕方16時ごろが一番よかった。
光が低くなって、海が金色に光り始める時間。
スマホで撮っても半分も伝わらない。
展望台自体は小さい。
ベンチが2脚あって、誰かが置いていったジュースの空き缶があった。
地元の人が普通に散歩で来る場所なんだ。
震災のとき、この山に逃げた人がたくさんいた。
案内板にそう書いてあった。
だから眺めが保護されてきた面もあるだ。
観光スポットとしてではなく、ただ座っていたい場所だ。
また来る理由ができる。
モデルコース
気仙沼への行き方
HUB CITY
仙台(拠点都市)から行ける旅先を見る →