喜如嘉の風景
沖縄県

喜如嘉

文化自然工芸長寿

那覇から車で2時間。 そこには、まだ観光地になりきれていない沖縄がある。 喜如嘉(きじょか)という集落を知っている人は少ない。 でも、ここにしかないものが確かにある。 機の音。潮の匂い。100歳近いおじいが畑で笑う光景。 そういうものを、まだここでは見ることができる。

Best Season 10〜12月がいちばんいい。 気温が25度前後で歩きやすく、台風シーズンも終わっている。 芭蕉布の素材となる糸芭蕉の収穫期とも重なり、作業風景を見られる可能性が高い。

喜如嘉のおすすめスポット

01

芭蕉布会館|糸一本に、数百年が宿っている

入館料は300円。

それで、どれだけの時間を見ることになるか。

芭蕉布は、バナナに似た植物「糸芭蕉」から糸を取り出して織る布だ。

一反を織り上げるのに、約1年かかるという。

会館に入ると、まず機織りの音が聞こえてくる。

トントン、という一定のリズム。

織り手の女性は、こちらを見ることなく手を動かし続けている。

展示されている着物の値段を見て、目を疑った。

数十万円、というのがざらにある。

でも、見ているうちにわかってくる。

これは布じゃない。誰かの一年だ。

隣の売店に、小さなコースターが3,000円で並んでいた。

迷わず買った。

今も手元にある。使うたびに、あの機の音を思い出す。

平日の午前中に行くと、実際に織っている場面を見られることが多い。

見学は無料の部分もあるので、まず入ってみることをすすめたい。

■ 喜如嘉の芭蕉布会館 住所:沖縄県国頭郡大宜味村喜如嘉61 料金:見学無料(一部展示300円) 営業時間:9:00〜17:00(月曜定休) アクセス:那覇ICから約2時間(車)
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02

塩屋湾|何もしない午後が、いちばん贅沢だ

喜如嘉から車で10分ほど南へ走ると、塩屋湾が見えてくる。

「わあ」と声が出た。

リアクションじゃなく、本当に出た。

湾の奥まで入り込んだ静かな海。

エメラルドとも青とも言えない、独特の色をしている。

周囲を山に囲まれているから、風も波もほとんどない。

道沿いに車を停めて、30分ほどそこにいた。

観光客は1台も来ない。

釣りをしているおじさんが一人いただけ。

名護や恩納村のビーチとは全然違う。

にぎやかさも、売店も、フォトスポットの看板もない。

ただ、海がある。

塩屋湾周辺にはウォーキングできる遊歩道も整備されている。

距離は約2km。

早朝に歩くと、もやの中から湾が姿を現す瞬間があった。

その10分のために、もう一度来てもいいと思っている。

特に夕方16時ごろ、山の影が湾に落ちてくる時間帯が美しい。

■ 塩屋湾(しおやわん) 住所:沖縄県国頭郡大宜味村塩屋周辺 料金:無料 駐車場:路肩スペースあり(数台) アクセス:喜如嘉の芭蕉布会館から車で約10分 ※遊歩道あり、歩行約40分
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03

大宜味の長寿食|100歳のレシピは、派手じゃない

大宜味村はかつて「長寿の里」と呼ばれている。

百寿者(100歳以上の人)の割合が全国トップクラスだった時代がある。

その食事を実際に食べてみたくて、村内の食堂に立ち寄った。

出てきたのは、地味だ。

ゴーヤーのナムル、豆腐よう、大根と昆布の煮物、玄米ご飯。

定食で850円。

派手な味じゃない。

濃くもない。

でも、食べ終わったあとに「重さ」がない。

地元のおばあに聞いたら、「特別なものは食べてない」と笑った。

「畑のもの、海のもの、それだけよ」と。

アダンの新芽の炒め物を初めて食べた。

少し苦くて、少し甘い。

名前も知らなかった植物が、皿の上にあった。

スーパー「大宜味共同売店」には地元の野菜が並ぶ。

朝9時台に行くと品揃えが豊富だ。

シークヮーサーの葉、島野菜、手作りのジューシーの素。

旅の土産はここで選ぶのがいい。

■ 大宜味共同売店(地元食材の購入に) 住所:沖縄県国頭郡大宜味村大宜味157 営業時間:8:00〜18:00ごろ(不定休) 料金:食材による ※村内の食堂は数が少なく、昼のみ営業が多い。事前確認を推奨。
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モデルコース

Day Trip 8:30 那覇出発 → 11:00 芭蕉布会館(90分)→ 12:30 地元食堂でランチ → 14:00 塩屋湾散策 → 15:30 大宜味共同売店 → 18:00 那覇着
1 Night 1日目:芭蕉布会館・塩屋湾をゆっくり半日かけてまわる。名護泊。 2日目:早朝に塩屋湾を再訪(霧の時間帯)→ 大宜味で朝市・地元食材を購入 → 辺戸岬を経由して帰路。沖縄北部の「観光していない沖縄」を肌で感じるルート。
Travel Tips 喜如嘉エリアはコンビニが極端に少ない。 名護市内で飲み物・食料を調達してから向かうのが正解。 ガソリンも名護で満タンにしておくこと。 また、芭蕉布会館は月曜休館が多い。 平日・火〜金の訪問がベスト。

喜如嘉への行き方

Access Time
福岡から 約2時間50分
東京から 約3時間20分
下関から 約3時間20分
佐賀から 約3時間20分
大阪から 約3時間40分
航空 那覇空港へ
移動 喜如嘉へ

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