北上に来るなら、春がいい。 いや、春じゃないといけない。 北上川沿いに2キロ続く桜並木を見てしまったら、もう他の場所で花見をする気になれなくなる。 桜と、川と、鬼の伝説と。 この街には、東北らしい静けさの中に、ちゃんと驚きがある。
岩手県北上市は、北上川沿いに広がる春の桜の名所として知られる東北の街だ。新幹線の停まる北上駅から直接アクセスでき、東京からは約2時間35分で着く。春が本番。展勝地では北上川の土手に桜並木が2キロ続き、歩くほどにそのスケールが体に伝わってくる。北上市立鬼の館は、日本や世界各地の鬼の伝承・造形を集めた博物館で、気づけば長居してしまう濃密な展示が並ぶ。夏油高原は市街から山道を40分ほど入った高原で、秘湯として知られる。車があれば動きやすいが、展勝地は駅から歩いて訪れることができる。薄紅の並木が川面に映える、北上の春。
北上のおすすめスポット
展勝地|2キロの桜が、風に揺れている
北上川の土手に立った瞬間、言葉が出ない。
桜並木が2キロ続いている。
それだけ聞くと「ふーん」で終わるだ。
実際に歩くと、スケールに圧倒される。
桜の本数は約1万本。
見ごろは4月中旬ごろ。
夜はライトアップされて、昼とはまったく別の顔になる。
遊覧船に乗った。
料金は大人700円。
川の上から桜並木を見上げると、花びらが水面に落ちてきて、それがまた絵になる。
混むのは週末の昼間。
平日の朝8時台に行くと、人が少なくて写真も撮りやすかった。
桜まつりの期間中は屋台も並ぶけど、並木道の端の方は静かで、ただ歩いているだけで十分だ。
花より団子、でも花もちゃんと見た。
北上市立鬼の館|鬼、こんなに格好よかったのか
正直、最初は「鬼の博物館ってなんだ」。
入ってみたら、3時間いた。
日本全国、世界中の鬼の伝承や造形が一堂に集まっている。
とにかく鬼の像がでかい。
リアルで、怖くて、でも目が離せない。
展示は思ったより学術的で、鬼の成り立ちや地域ごとの解釈の違いが丁寧に解説されている。
なんとなく「鬼=怖いもの」で済ませていたのが、実は地域の歴史や信仰と深く結びついていたと知る。
館内に入ると薄暗くて、演出が上手い。
子どもは泣くだ。
大人は震える。
入館料は大人350円。
それで3時間いられるなら、コスパは相当いい。
お土産コーナーの鬼グッズが妙に充実していて、つい買ってしまった。
鬼の顔のせんべい、職場に持っていったら好評だ。
夏油高原|山の中に、別の時間が流れている
北上市内から車で40分ほど山を登っていくと、急に空気が変わった。
夏油高原はスキー場として知られているけど、春から秋は別の顔を見せる。
残雪と新緑が共存する時期、4月下旬から5月が特にすごかった。
山の頂きにはまだ雪があって、麓では桜が咲いている。
そのグラデーションが、嘘みたいに綺麗だ。
夏油温泉は秘湯として名高い。
野湯(のゆ)が複数あり、川沿いの露天風呂に入りながら山を見上げると、ここが本当に岩手なのかと疑いたくなる。
冬季閉鎖があるので、訪問前に必ず営業確認を。
温泉に入るだけでなく、周辺の遊歩道を1時間ほど歩いた。
誰ともすれ違わない時間があって、それがちょうど良かった。
北上市街の賑わいを楽しんだ後、ここで静かになる。
そのコントラストが、この旅の一番の発見だ。
モデルコース
北上への行き方
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ビジネスホテルから旅館まで幅広い選択肢。
盛岡を拠点に北上へ日帰り・宿泊の旅も便利です