東北に、こんな場所があったのか。 初めて栗駒に来たとき、正直そう思った。 紅葉の時期は特に凄まじい。 山が燃えるように色づいて、温泉の湯気が白く立ち上る。 観光地として整備されすぎていない、その「手つかず感」が好きで、もう何度も足を運んでいる。 冬は冬で、別の顔を見せてくれる場所だ。
栗駒のおすすめスポット
栗駒山|山が燃える日、ここにいた
10月上旬、朝6時に登り始めた。
まだ薄暗い。
でも山頂に着いたとき、目の前に広がったものに声が出ない。
赤、オレンジ、黄色が重なって、稜線まで続いている。
「神の絨毯」という呼び名があるのを後で知ったけど、確かにそう呼びたくなる。
標高1,626m。
初心者向けの「いわかがみ平コース」は往復約3時間。
きつくはないが、足元はちゃんとしたトレッキングシューズで来てほしい。
スニーカーで来て引き返している人を何人か見た。
紅葉のピークは例年10月上旬〜中旬。
ただ、年によってズレる。
宮城県のライブカメラで確認してから行くのがいい。
駐車場は無料だが、紅葉シーズンの週末は朝5時でも混む。
シャトルバスが運行される時期もある。
前日に調べていくのを強くすすめる。
須川温泉(栗駒高原)|標高1,126m、硫黄の匂いがする湯
栗駒山の岩手県側、標高1,126mに湧く温泉だ。
強酸性の硫黄泉で、pH値は約2。
かなり個性的な湯。
大露天風呂が圧巻だ。
広さ約180畳、白濁した湯が山の中に広がっている。
入った瞬間、肌がピリッとした。
慣れるまで少し時間がかかったが、出た後の肌がつるつるになるのは本当だ。
日帰り入浴は大人700円。
営業は基本的に5月〜11月頃まで。
冬は積雪で閉鎖される。
これを知らずに冬に来てしまう人がいるので注意してほしい。
「須川高原温泉」という宿泊施設が隣接しており、ここに泊まると翌朝の静かな温泉が格別だ。
観光客がいなくなった夕方以降、硫黄の匂いの中でぼーっとするのが最高だ。
アクセスは車が必須。
路線バスは季節運行のみで本数が少ない。
世界谷地原生花園|誰もいない湿原で、時間が止まった
正直、最初は期待していない。
「花園」という名前から、整備された公園を想像していたからだ。
実際は全然違った。
木道を歩くと、広大な湿原が静かに広がっている。
高山植物が足元に咲いていて、遠くに栗駒山が見える。
人が少ない。
それがいちばん良かった。
ニッコウキスゲが咲く7月、ヒオウギアヤメの6月が特に美しいと地元の人から聞いた。
秋は湿原ごと黄金色に変わる。
駐車場から木道入口まで少し歩く。
長靴を持っていくといい、という情報があったが、晴れた日は普通のスニーカーで問題ない。
ただ雨上がりは別。
足元が沈む場所がある。
入園は無料。
開園は4月下旬〜11月中旬ごろ。
朝一番に来ると、霧が出て幻想的な景色に会えることがある。
この静けさを求めて、毎回ここに立ち寄るようになった。