黒川温泉の風景
熊本県

黒川温泉

温泉自然秘境

山の奥に、こんな場所があったのか。 熊本の山深く、黒川温泉はひっそりと湯煙をあげている。 派手な看板もない。 コンビニもない。 あるのは川の音と、硫黄のにおいと、静けさだけ。 冬に来てよかったと、露天風呂の縁に腰かけながら思った。

Best Season 冬(12〜2月)がおすすめ。 雪景色の露天風呂は別格で、九重連山の雪化粧も見られる。 空気が澄んでいて、湯の温かさがより体に染みる季節。

黒川温泉のおすすめスポット

01

入湯手形|1枚で3湯、温泉街をはしご酒みたいに歩く

旅館の玄関で受け取った手形は、木でできている。

小さくて、温かい。

これ1枚で、黒川温泉の加盟旅館のうち好きな3軒の湯に入れる。

料金は1,300円。

有効期限は6ヶ月あるけれど、1日で3軒まわるのが醍醐味だ。

温泉街の路地を歩いて、気になる暖簾をくぐる。

そこが自分の宿でなくても、手形があれば入れる。

この仕組みを最初に聞いたとき、正直すごい。

ライバルのはずの旅館同士が、客を融通し合っている。

朝9時から湯めぐりをはじめた。

午前中に2軒、昼食をはさんで夕方にもう1軒。

宿に帰る頃には、もうふらふらだ。

体が芯まで温まって、寒さを感じない。

冬の黒川で、これをやらない手はない。

■ 入湯手形 販売場所:黒川温泉旅館組合加盟の各旅館・施設 料金:1,300円(3湯分) 有効期限:6ヶ月 対象施設:約25軒(時期により変動あり)
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02

山みず木|川のすぐそこで、野趣あふれる湯に浸かる

山みず木の露天風呂は、川沿いにある。

岩の間から湯が湧いて、すぐ横を田の原川が流れている。

距離にして、2メートルもないだ。

冬の朝、7時に湯船に入った。

川霧が漂って、対岸の木々が白く霞んでいた。

湯温は少し熱め。

川風が顔に当たって、それがちょうどいい。

ここの湯は単純硫黄泉。

肌がすべすべになると聞いていたけれど、本当だ。

上がった後、腕の内側をさわったら驚いた。

食事は地元の食材を使った山里料理。

馬刺しと、地鶏の鍋と、季節の野菜。

量が多くて、食べきれないくらいだ。

部屋数が少ないぶん、静かで落ち着いている。

大きな宿では得られない、あの感じがある。

■ 山みず木 住所:熊本県阿蘇郡南小国町満願寺6546-1 電話:0967-44-0906 チェックイン:14:00 チェックアウト:11:00 料金目安:1泊2食 30,000円〜(時期により変動) 日帰り入浴:不可(入湯手形利用は要確認)
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03

山河|竹林の奥に、時間がとまったような宿がある

山河というのは、ロケーションそのものが名前になっている。

細い道を進んで、駐車場に車を止める。

そこから先は、竹林の小径を歩く。

たった数分なのに、別の場所に来た感じがした。

音が変わる。

光が変わる。

内湯と露天が複数あって、混浴の岩風呂もある。

夕方に入った露天風呂は、誰もいない。

山の稜線が見えて、空が広かった。

湯の色は少し白濁している。

宿のスタッフが静かで、気配を消すのがうまい。

でも必要なとき、ちゃんとそこにいる。

そのバランスが心地よかった。

朝食は部屋食で、品数が多かった。

温泉粥が出た。

シンプルなのに、妙においしかった。

旅先での朝食が好きになったのは、こういう経験が積み重なったせいだ。

■ 山河 住所:熊本県阿蘇郡南小国町満願寺6961 電話:0967-44-0906 チェックイン:15:00 チェックアウト:11:00 料金目安:1泊2食 25,000円〜(時期により変動) 日帰り入浴:入湯手形利用可(要事前確認)
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04

九重夢大吊橋|高さ173m、足がすくむのに目が離せない

黒川温泉から車で約30分。

九重夢大吊橋は、日本一の高さを誇る歩行者専用の吊り橋だ。

長さ390m、高さ173m。

数字を見ても、現地に来るまでピンとこない。

橋の入口に立って、渡りはじめた瞬間に理解した。

足元が、網目になっている。

下が、見える。

谷底が、ずっと下にある。

怖いのに、止まれない。

風が吹くと、橋が微妙に揺れる。

隣の人が「無理」と言って笑っている。

その笑いは緊張をごまかすやつだと、すぐわかった。

冬の晴れた日は、九重連山が正面に広がる。

雪をかぶった山が、青い空の下に見える。

日本にこんな景色があるのか。

往復で20〜30分もあれば歩けるけれど、

引き返すまでの間、ずっと感動している。

入場料は500円。

安すぎる気がした。

■ 九重夢大吊橋 住所:大分県玖珠郡九重町田野1208 電話:0973-73-3800 入場料:大人500円、小人200円 営業時間:8:30〜17:00(季節により変動) 定休日:無休(荒天時は通行規制あり) アクセス:黒川温泉から車で約30分
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モデルコース

Day Trip 9:00 入湯手形購入→9:30 山みず木で朝湯→昼食(温泉街の食堂)→14:00 山河で湯めぐり→16:00 九重夢大吊橋→帰路
1 Night 1日目:九重夢大吊橋(15:00)→黒川温泉着・チェックイン→夕食・宿の湯を楽しむ。2日目:早朝の露天風呂→朝食→入湯手形で温泉街をはしご→昼前に出発。移動は少なく、湯と食にじっくり時間をかけるのがいい。
Travel Tips 入湯手形は売り切れる日もある。 到着したら最初に入手しておくのが正解。 駐車場は温泉街の共同駐車場を使うと便利。 週末は混雑するので、平日か冬の閑散期が狙い目。 宿の予約は2ヶ月前には入れておきたい。

黒川温泉への行き方

ICカード利用可
Access Time
福岡から 約30分
下関から 約1時間
佐賀から 約1時間
大分から 約1時間30分
別府から 約1時間40分
鉄道 博多駅へ
移動 黒川温泉へ

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