朝、由布岳に雪が積もっている。 白い山が、霧の中からゆっくり姿を現す。 その瞬間だけで、ここまで来た意味があった。 湯布院は、冬にこそ本当の顔を見せる場所だ。 温泉の湯気、凍えた空気、静かな湖面。 派手さはない。でも、ずっとここにいたくなる。
湯布院のおすすめスポット
湯の坪街道|雑貨屋と食べ歩き、冬の午前10時
朝9時台に歩くのがいい。
観光客がまだ少ない。
石畳の上を、白い息を吐きながら歩く。
街道は約500メートル。
短いようで、止まりたくなる店ばかりだ。
地元の乳製品を使ったソフトクリームが350円。
寒いのに買ってしまった。
手がかじかみながら食べるのが、なぜかうまかった。
雑貨屋には由布院らしい小物が並ぶ。
お土産を選ぶというより、眺めているだけで楽しい。
昼になると人が増える。
午前中に一度歩いて、気になった店を午後にもう一度のぞく。
そういう使い方がちょうどよかった。
冬の平日は特に空いている。
同じ街道が、季節と時間帯でまったく違う表情になる。
金鱗湖|朝7時、湯気が湖を包んでいた
絶対に朝来たほうがいい。
それだけははっきり言える。
冬の早朝、気温は2度だ。
湖面から湯気が立ちのぼり、まわりの木々がぼんやりかすむ。
その光景を見たとき、息をのんだ。
金鱗湖は周囲約400メートル。
小さい湖だ。
10分も歩けば一周できる。
でも、立ち止まる時間が長くなる。
湯気の動きが、ずっと変わっているから。
湖底から温泉と淡水が湧いているらしい。
だから冬でも水温が高く、霧が出る。
昼に来ると普通の湖に見える。
朝7時台のあの景色は、朝に来た人だけが知っている。
駅から歩いて約20分。
少し遠いけど、歩いて来てよかった。
途中の路地も静かで、それ自体が旅だ。
由布院 玉の湯|1泊5万円の意味が、ここにあった
値段を見たとき、正直迷った。
1泊2食付きで1人4〜5万円台。
高い。間違いなく高い。
でも、着いた瞬間に納得した。
フロントもなく、スタッフが玄関まで出てくる。
荷物を持って、部屋まで案内してもらう。
そのあいだに、もうすでに「泊まりに来た」という感じになっている。
客室は全22室。
庭を歩いて部屋にたどり着く。
木のにおいがした。
温泉は内湯と外湯がある。
外の露天風呂に浸かりながら、由布岳を見た。
雪をかぶった山が、湯気の向こうにあった。
あの景色はたぶん一生忘れない。
食事は大分の食材を使った和食のコース。
量は多くない。
でも一皿一皿に手間がかかっている。
高い宿には「来てよかった」と思わせる理由がある。
ここはその理由が、最初から最後まで続いた。
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湯布院への行き方
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