東京から新幹線で約70分。 なのに、着いた瞬間に空気が変わる。 冬の水上は、静かで、冷たくて、なぜか懐かしい。 雪をかぶった山、湯気の立ち込める川沿い、 どこを切り取っても絵になる場所だ。 温泉だけじゃない。谷川岳があって、峡谷があって、滝がある。 そのすべてが、冬にこそ本気を出す。
水上温泉のおすすめスポット
諏訪峡|川沿いを歩いたら、時間を忘れた
水上温泉街から歩いて10分ほど。
諏訪峡の遊歩道に入った瞬間、街の音が消えた。
利根川が深く削った渓谷沿いに、約2kmの散歩道が続く。
冬は雪が積もって、足元がふわふわしている。
川の色が異様なほど青い。
透明じゃなくて、エメラルドに近い青。
寒いのに、何度も立ち止まって写真を撮った。
夏はラフティングで賑わうらしいが、冬の静けさのほうが好きだ。
橋の上から覗くと、川まで10メートル以上ある。
吸い込まれそうで、少し怖い。
でもその怖さが、また見たくなる理由でもある。
所要時間は往復で約40〜50分。
滑りやすいので、冬は必ずトレッキングシューズで。
スニーカーで来ていた人が、途中で引き返している。
谷川岳|標高1,977m。冬の頂上は別世界だ
ロープウェイで一気に標高1,319mの天神平へ。
所要時間は約15分、料金は往復3,000円。
乗り込んだ瞬間、窓の外が白くなっていく。
天神平に降り立ったとき、風が顔に刺さった。
痛い、というより鋭い。
視界に広がる雪原と、雲の上に突き出た山頂。
スキーをしない人間でも、ここに来る価値がある。
天気が良ければ、遠く富士山まで見えるらしい。
その日は雲が多くて見えない。
でも目の前の谷川岳の双耳峰、トマの耳・オキの耳が
白く光っていて、それだけで十分すぎた。
山頂まで登るなら冬山装備が必要。
天神平だけでも、十分に「山に来た」と感じる。
ロープウェイは強風で止まることがある。
当日の運行状況は公式サイトで確認を。
湯テルメ谷川|650円で、長居しすぎた
日帰り入浴施設なのに、3時間いた。
入浴料は大人650円。
谷川岳を眺めながら入れる露天風呂がある。
その景色がずるい。
雪をかぶった山が正面にどんと構えていて、
お湯に浸かりながらぼーっと見ている。
頭が冷えて、身体が温まる。
その落差が気持ちよくて、出られなくなる。
内湯は源泉かけ流しで、ほんのり硫黄の匂い。
お湯の色は無色透明だが、肌がすべすべになる。
地元の人も多く、観光地っぽくない空気感があった。
脱衣所のロッカーは100円返却式。
露天風呂は20時まで入れる。
夕方に入ると、山が夕焼けで赤くなるのが見える。
そのタイミングを狙う価値がある。
月曜定休なので要注意。
尾瀬ヶ原|冬は閉ざされる。だから春が特別になる
正直に言う。
冬の尾瀬ヶ原には入れない。
例年11月〜4月は積雪のため、山小屋も閉まる。
それでもここに書いたのは、水上を起点に行ける場所だから。
そして「来シーズンに絶対来よう」と思わせる場所だから。
水上から尾瀬ヶ原の入口、鳩待峠まで車で約1時間。
夏に行ったとき、木道を歩きながら何も考えない。
広大な湿原に、風が吹くだけ。
人はいるのに静かだ。
至仏山と燧ヶ岳に囲まれた盆地。
どこを見ても空が広い。
そういう場所がある、ということだけ覚えておいてほしい。
冬の水上に来て、夏の尾瀬を夢想する。
そういう旅も悪くない。
吹割の滝|「東洋のナイアガラ」は大げさじゃない
水上から車で約30分。
沼田市に入ったところに吹割の滝がある。
遊歩道を歩いていくと、突然地面が割れている。
岩盤に亀裂が走って、その隙間に川が落ちていく。
幅30m、高さ7mの滝が、真下に見える。
柵がないので、覗き込むと本当に足がすくむ。
冬は水量が少なめだが、岩が凍って白くなっている。
その凍り方が独特で、氷の彫刻みたいだ。
夏や秋に比べて観光客が少なく、ゆっくり見られる。
「東洋のナイアガラ」という呼び名は正直どうか。
実物を見て、少し見直した。
スケールではなく、地形の奇妙さで勝負している滝だ。
所要時間は遊歩道一周で約40分。
冬は足元が凍るので、本当に気をつけて。
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