水の音だけが聞こえる場所が、熊本にある。 南阿蘇は、阿蘇山のふもとに広がる静かな高原地帯。 ここには、地面から湧き出た水が、そのまま川になっている場所がある。 冷たくて、透明で、信じられないくらいきれいな水が。 その水を見に、また来たくなる。
南阿蘇のおすすめスポット
白川水源|湧き出す瞬間を、目で見た
入口から歩いて2〜3分。
木立を抜けると、急に視界が開けた。
池の底から、もくもくと何かが湧いている。
水だ。
砂が舞い上がって、透き通った水がどんどん溢れていく。
その量、毎分60トン。
数字で言われてもピンとこないが、目の前で見るとわかる。
とにかく、すごい量だ。
水温は14度。
夏に来ると手を入れた瞬間、声が出る。
それくらい冷たい。
観光地化されているけれど、水の迫力は本物だ。
柄杓が置いてあって、実際に飲める。
すっきりした、なんの味もしない水。
それがまたよかった。
早朝に来ると、人が少ない。
水の音だけ聞こえる時間は、しばらく動けなくなる。
高森湧水トンネル|地の底の、ひんやりした世界
ここは、もともと鉄道トンネルを掘っていた場所だ。
工事中に大量の地下水が噴き出して、断念した。
そのトンネルが、今は観光地になっている。
中に入ると、気温が13度くらいまで下がる。
夏に来ると、Tシャツ一枚では正直寒い。
上着を持って行くべきだ。
トンネルの奥まで歩くと、約600メートル。
壁から水が滲み出ていて、そこらじゅうから水音がする。
ライトアップされていて、幻想的な演出もある。
ただ、それより、水が湧き続けているという事実のほうが不思議だ。
出口はない。
一本道を引き返してくるだけ。
なのに、もう一度見たくて、奥まで歩いた。
水が滴る音が、トンネル全体に響いている。
池の川水源|ひっそり隠れた、地元の水
白川水源より知名度は低い。
でも、だから良かった。
駐車場は小さくて、観光バスは来ない。
地元のおじさんが、ポリタンクに水を汲んでいた。
ここの水を、日常的に使っているらしい。
湧水は、小さな池のように溜まっている。
底が見える。
緑がかった、きれいな青。
水草がゆらゆらと揺れている。
人が少ない分、音がよく聞こえる。
鳥と、水と、風だけ。
5分くらい、ぼーっと見ている。
南阿蘇にはこういう水源がいくつもある。
メジャーな場所だけ回っていると、こういう場所を通り過ぎてしまう。
ここを知ってから、南阿蘇への見方が変わった気がした。
手を入れると、冷たかった。
14度くらい、たぶん。
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南阿蘇への行き方
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