本州の端っこ、四国の端っこ。 そのさらに先まで行きたくなることがある。 三崎(佐田岬)は、愛媛県の細長い半島の、文字通りの突端だ。 松山から車で2時間以上。 たどり着いた先に広がるのは、瀬戸内と宇和海が交わる青と、風と、誰もいない時間だ。
三崎(佐田岬)のおすすめスポット
佐田岬灯台|日本一細長い半島の、いちばん遠い場所へ
駐車場から灯台まで、片道約20分の山道を歩く。
アップダウンがあって、けっこうきつい。
夏は汗だくになる。
それでも足を止めたくない。
道の途中、木々が開けた瞬間があった。
左に宇和海、右に瀬戸内海。
両方がいっぺんに見える場所がある。
そこで5分、ただ突っ立っている。
灯台自体は白くて小さい。
1918年初点灯。高さ18メートル。
でも、その向こうに広がる大分の山々のシルエットが、妙にリアルで驚いた。
晴れていれば九州が見える距離感。
ここが日本の西の端に近いということを、体で理解する。
人が少ない。
平日の午前中、すれ違ったのは3組だけだ。
静かすぎて、波音と風の音だけが耳に残る。
そういう場所だ。
三崎港|フェリーと猫と、半島の終着点の朝
三崎港は、佐賀関(大分)行きのフェリーが出る港だ。
所要時間は約70分。
四国から九州へ、最短で渡れるルートとして地元の人が使う。
観光地っぽさが全然ない。
それがよかった。
朝7時台のフェリー出航に合わせて港に行った。
作業着の人が数人、タバコを吸いながら乗船を待っている。
漁船が横に停まっている。
猫が2匹、桟橋の端で丸くなっている。
港の食堂で食べた「じゃこ天定食」が850円。
地元の人しかいない店で、じゃこ天は分厚くて、出汁がしっかり効いた味噌汁がついてきた。
旅の目的地に設定する人は少ない。
でも、ここでしか見られない時間がある。
通過点ではなく、終着点として来てみると、港の空気がまるで違って見える。
伊方原子力発電所展示館|原発の隣で、エネルギーのことを考えた
正直、ここに入るか迷った。
旅行中に原発の展示館に行く人はあまりいない。
入館料は無料だ。
スタッフが2人いて、「どうぞ」と丁寧に案内してくれた。
展示は、原子力の仕組み、発電の歴史、伊方発電所の概要、地域との共生。
PR施設ではあるから、もちろん批判的な視点はない。
それはわかった上で見た。
印象に残ったのは、地元の漁師さんへのインタビュー映像だ。
複雑な表情で話している。
簡単に「賛成」とも「反対」とも言っていない。
その複雑さが、リアルだ。
半島の突端まで来て、あの青い海のそばに建物がある。
それを自分の目で見て、展示を読んで、初めて考えが動いた。
知っているようで、知らない。
そういう場所だ。
滞在時間は約40分。
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三崎(佐田岬)への行き方
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