高知市から車で2時間。 道路はやがて海沿いに変わり、 左には断崖、右には太平洋が広がる。 ここは本当に日本なのか、。 室戸岬は、そんな場所だ。 弘法大師が悟りを開いたとされる岬。 風も波音も、なぜか静かに刺さってくる。
室戸岬のおすすめスポット
室戸岬|太平洋に、ただ立ち尽くした
岬の先端まで歩いた。
所要時間は駐車場から約10分。
でも、着いた瞬間に時間の感覚が消えた。
足元には、波に磨かれた奇岩が広がる。
ごつごつした黒い石が、どこまでも続く。
こういう光景を「雄大」とは呼びたくない。
むしろ、怖い。圧倒的に。
水平線が丸く見えると言われているが、
確かめるより先に風に吹き飛ばされそうになった。
台風銀座の玄関口、という言葉を実感した。
灯台は1899年建設。
高さ約20メートルで内部も見学できる。
入場料200円。
たった200円で、この眺めが買える。
曇りの日に行ったが、それがよかった。
晴れていたら、たぶん綺麗すぎて何も感じなかった気がする。
御厨人窟|ここで、空海は空と海を見ている
室戸岬の手前、国道55号沿いにある洞窟だ。
案内板がなければ見逃す。
実際、一度通り過ぎた。
空海、後の弘法大師がここで修行したとされる。
洞窟の中から外を見ると、
空と海しか見えない。
そこから「空海」という法号を得たという。
本当かどうかより、
実際に洞窟の中に立って外を見た。
確かに、空と海しかない。
それだけで十分だ。
洞窟内は2つある。
手前が御厨人窟(みくりやにわのいわや)、
奥が神明窟。
空海が居住していたのは御厨人窟のほう。
観光客は少なく、
いた人は数人だけだ。
静かで、湿っていて、ひんやりしている。
1200年前の空気感が残っている、
そんな大げさなことを本気で思った。
入場無料。駐車スペースは3台ほど。
最御崎寺(24番)|四国霊場の、風の強い朝
室戸岬の突端から山道を上ると着く。
車なら室戸スカイラインを使う。
歩きのお遍路さんは、岩場の登山道を登ってくる。
標高約150メートル。
境内に入ると、急に風がやむ。
木々に囲まれた静けさが、岬の荒々しさと全然違う。
ここは四国88カ所の第24番札所。
室戸岬到達の最初の山岳霊場だ。
朝7時に着いたら、すでに白衣のお遍路さんが3人いた。
みんな黙って手を合わせている。
本堂は修行大師像が祀られている。
大師堂と合わせて参拝するのが基本の流れ。
所要時間は30〜40分ほど。
御朱印は300円。
書いてもらっている間、境内を歩いた。
コケが生えた石畳、古い灯籠、鐘。
どれも使い込まれていて、現役だ。
観光気分で来たのに、
なぜか手を合わせたくなった。
そういう場所がある。