東北の山の中に、湯煙が立ちこめる小さな町がある。 鳴子温泉。 新幹線を乗り継いで、ローカル線に揺られて、やっとたどり着く場所。 冬にここへ来ると、雪と温泉の匂いが混ざって、なんとも言えない気分になる。 にぎやかすぎず、寂しすぎない。 その絶妙なバランスが、また来たいと思わせる。
鳴子温泉のおすすめスポット
鳴子峡|息が白くなる朝、渓谷は静かに待っている
駐車場から遊歩道を歩いて5分。
突然、視界が開ける。
深さ100mはある渓谷が、眼下にどんと広がる。
声が出ない。
冬の朝8時、気温はマイナス3度。
観光客はほとんどいない。
雪をかぶった崖と、底を流れる大谷川の音だけがある。
紅葉シーズンは混むと聞いている。
だから冬を選んだ。
正解だ。
展望台から眺めると、岩肌が赤茶けた色をしている。
火山でできた土地の色だ。
鳴子がなぜ温泉の町なのか、この景色を見るとなんとなくわかる気がした。
遊歩道は凍結していることが多いので、冬に行くなら滑り止めは必須。
軽アイゼンを持っていって本当によかった。
東北こけし館|2000体に見つめられる、不思議な空間
正直、こけしにそこまで興味はない。
雨が降っていたから、ちょっと入ってみただけだ。
入った瞬間、空気が変わった。
ずらりと並ぶ2000体以上のこけし。
みんな、こっちを見ている。
怖いのではなく、なんか圧倒される感じ。
東北には11の系統のこけしがある。
鳴子系は首を回すとキュッと音が鳴る。
それを知って触ってみると、急に愛着が湧いた。
職人の実演コーナーもある。
15分ほど見ていたら、目の前でこけしが形になっていった。
あの細い木が、あっという間に顔になる。
見学無料エリアだけでも十分楽しめる。
おみやげコーナーで小さなこけしを1体買った。
700円。
今も机の上に置いてある。
早稲田桟敷湯|体の芯まで溶ける、300円の時間
外観を見た瞬間、「ここか」。
打ちっぱなしのコンクリートと木が組み合わさった、モダンな建物。
温泉町の中にあって、妙に存在感がある。
早稲田大学の学生が発掘した温泉が源泉というのも面白い。
中に入ると、高い天井から光が落ちてくる。
湯船は深めで、肩まで浸かると顎のあたりまでお湯がくる。
泉質は含硫黄・重曹泉。
お湯が柔らかく、肌にまとわりつく感じがある。
外は雪が降っている。
体の中から温まって、出た後も寒くない。
料金は大人300円。
鳴子温泉駅から歩いて3分ほどで着く。
朝9時から開いているので、チェックアウト後に立ち寄るのがいい。
脱衣所は広くないので、混雑時間帯は少し待つこともある。
モデルコース
鳴子温泉への行き方
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