高知県の西端から、さらに船で70分。 たどり着く先に、沖ノ島はある。 スマホの電波が途切れる瞬間、なぜかほっとした。 観光地化されていない。 そのぶん、海の青さが嘘みたいにリアルだ。 「秘境」という言葉を安易に使いたくないけれど、 ここだけは、そう呼んでいい気がする。
沖ノ島のおすすめスポット
沖ノ島港|船を降りた瞬間、時間の流れが変わった
宿毛市の片島港を8時45分に出る定期船に乗った。
運賃は片道2,190円。
揺れが心配だったけど、思ったよりおだやかだ。
70分後、港に着いた。
降りた瞬間、空気が違う。
塩の匂いと、静けさ。
ほかの観光客はほぼいない。
島の人と、荷物と、自分だけ。
港まわりは小さな集落になっている。
売店も1軒あって、島のものが少し買える。
冷えた缶ジュースが130円だ。
そういうことが、なんかうれしかった。
船の本数は1日2便だけ。
帰りの時間を絶対に確認しておくこと。
逃したら翌日まで帰れない。
それが少し、島への覚悟を決めさせてくれる。
弘法大師像|坂の先に、島を見下ろす静けさがある
港から歩いて20分ほど坂を上る。
きつい。正直、きつい。
サンダルで来るのは後悔する。
スニーカー推奨。
息を切らしながらたどり着くと、
弘法大師の白い像が立っている。
高さは思ったより大きくて、
島全体を静かに見渡している感じがした。
像の前から見える海の青さに、声が出た。
文字通り、声が出た。
水平線まで遮るものが何もない。
こんな景色、普段の生活のどこにもない。
空海がこの島に来たという伝説が残っている。
それが本当かどうかより、
ここに立つと、なんとなくわかる気がした。
理由もなく、手を合わせたくなる場所だ。
朝イチに上ると、人がいない。
その静けさが格別だ。
遊歩道|島の端まで歩いたら、海だけになった
弘法大師像からさらに奥へ続く遊歩道がある。
全長は約3km。
人とすれ違わない。1時間で一人も。
道の両側は亜熱帯の植物が茂っていて、
時々、海が見える。
その見え方が毎回違う。
岩場の青、入り江のエメラルド、
沖の深い濃紺。
途中、ダイビングポイントが見える断崖があった。
透明度は30m以上あるらしい。
シュノーケルで覗いただけでも、
魚の影がはっきり見える。
ここは、海に入る人のための島だ。
遊歩道の終点は小さな浜だ。
名前のない浜。
そこに1時間、ぼーっと座っている。
何もしない。
それでいい気がした。
島に来てよかった、と思ったのは、
その瞬間だ。
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沖ノ島への行き方
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