岩手県

綾里

自然

岩手の三陸海岸を南下すると、 ふいに「綾里(りょうり)」という地名が現れる。 読み方すら知らない。 でも、その湾を目にした瞬間に理解した。 ここは、静かに隠れていた場所だ。 観光地化されていない分、海が本物のままそこにある。 それだけで、来た意味があった。

Best Season 5〜6月と9〜10月がベスト。 夏は霧が出やすく、冬は山道が凍る。 新緑と海の青が重なる5月末は特に鮮やかだ。

綾里のおすすめスポット

01

綾里湾|リアス式の入り江が、息を飲むほど静かだ

車を停めて、崖の上から見下ろした瞬間。

「あ、これか」と声が出た。

リアス式特有の深い入り江。

山が海にそのまま落ちていく地形。

湾の奥まで入り込んだ海水が、

鏡のように空を映している。

午前10時ごろに訪れたが、漁師の小舟が数艘あるだけ。

観光客はほぼゼロ。

売店も案内所もない。

それがよかった。

震災の傷跡は、海沿いの高い防潮堤に残っている。

15メートル近い壁が、湾を半分隠すように立つ。

美しさと、その理由の重さが同時に来る。

波の音だけが続いている。

風がなければ、30分でも立っていられる場所だ。

■ 綾里湾 住所:岩手県大船渡市三陸町綾里 入場料:無料 駐車場:あり(無料) ※公共交通機関利用の場合、三陸鉄道「綾里駅」から徒歩約15分
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02

綾里崎灯台|たどり着いた先に、太平洋が全部あった

灯台まで、山道を約40分歩く。

整備はされているが、道は細い。

途中、誰にも会わない。

「本当にあるのか」と不安になりはじめた頃、

木々の隙間に白い塔が見える。

灯台自体は小ぶりだ。

高さは10メートルほど。

内部には入れない。

でも、そこから見える景色が全部を吹き飛ばした。

太平洋が、端から端まで広がっている。

水平線が弧を描いているのが、

ここまではっきりわかる場所は多くない。

晴れた日の午後、光が海面で砕けて白く光っている。

風が強く、帽子を抑えながら立っている。

それでも離れがたかった。

スニーカーでは少しきつい。

トレッキングシューズを強く勧める。

■ 綾里崎灯台 住所:岩手県大船渡市三陸町綾里崎 入場料:無料 アクセス:綾里湾付近から徒歩約40分(山道) 所要時間:往復約1時間30分 ※雨天・強風時は足元が危険。事前に天気確認を
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03

三陸鉄道リアス線|海沿いの車窓が、旅の記憶になった

綾里駅は、ホームが1本だけの無人駅。

自動券売機もない。

整理券を取って、車内で精算する。

乗り込んだ車両はワンマン運転の1両編成。

午後の便、乗客は7人だ。

盛駅から釜石駅まで、全線は約90分。

途中、海が車窓いっぱいに広がる区間がある。

トンネルを抜けた瞬間に海が現れるあの感じ、

何度あっても慣れない。

運賃は区間によるが、綾里〜盛間で340円。

安い。それで、あの車窓が買える。

海側の座席は進行方向左側(上り)か右側(下り)。

乗る前に路線図で確認しておくといい。

震災後に復旧したこの路線を、

まだ地元の人たちが使っている。

その日常に、少しだけ混ぜてもらった気分だ。

■ 三陸鉄道リアス線 綾里駅(岩手県大船渡市三陸町綾里) 運賃:綾里〜盛 340円/綾里〜釜石 1,170円(2024年現在) 本数:1日数本のみ。事前に時刻表確認必須 公式:https://www.sanrikutetsudo.co.jp/
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モデルコース

Day Trip 三陸鉄道で綾里駅着(午前)→ 綾里湾を歩く → 綾里崎灯台トレッキング(昼〜午後)→ 綾里駅から鉄道で移動。所要6〜7時間。
1 Night 1日目:釜石または盛に宿泊。夕方に綾里湾へ。2日目:早朝の湾を散策 → 綾里崎灯台 → 三陸鉄道で南北どちらかへ移動。朝の海が特に静か。
Travel Tips 綾里は交通の便がとにかく少ない。 三陸鉄道は1日数本しかない。 時刻表を事前に必ず確認すること。 レンタカーがあると動きやすい。 飲食店は周辺にほぼないので、 食料・水は盛か釜石で調達してから向かうのが正解。

綾里への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約4時間20分
水戸から 約5時間5分
前橋から 約5時間20分
高崎から 約5時間20分
甲府から 約5時間50分
鉄道 綾里駅へ

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