本州と四国をつなぐあの橋が、ここから見える。 坂出は、そういう場所だ。 瀬戸内海の風が常にどこかから吹いてくる。 島が点在する海を眺めながら、 なぜかもっと遠くへ行きたくなる衝動に駆られる。 そんな不思議な町だ。
坂出のおすすめスポット
瀬戸大橋記念館|橋ができた日の熱量が、まだここに残っている
入館料は無料だ。
それだけで少し期待値を下げている。
でも入ってみて、意外だ。
1988年、瀬戸大橋が開通したときの記録がずっしりと展示されている。
当時の映像、設計図、橋の断面模型。
これだけの橋を人間が作ったのかと、素直に驚く。
特に印象的だったのは、橋のスケール感を体感できる展示コーナー。
実物の橋桁の一部が展示されていて、
その圧倒的な大きさに言葉を失った。
館内は広くはない。
1時間もあれば十分まわれる。
でも展望台に上がると話が変わる。
瀬戸内海と橋が一気に視界に広がる。
あの開放感は、外から見るだけでは絶対にわからない。
平日の午前中に行ったら、ほぼ貸し切り状態だ。
じっくり見たい人は、週末を避けたほうがいい。
鷲羽山|瀬戸内海を、上から黙って眺める場所
坂出から車で30分ほど走ると、岡山県に入る。
鷲羽山は厳密には坂出ではない。
でもここを外すのはもったいなさすぎる。
標高133メートル。
大した高さじゃないと思いながら展望台に立つ。
そこから見える景色が、ちょっと反則だ。
瀬戸大橋が真正面に伸びている。
島と島の間を縫うように、橋が海を渡っていく。
晴れた日には橋の向こうに四国の山並みまで見える。
風が強かった。
コートの前を押さえながら、それでもしばらく動けない。
景色に釘付けになるとは、ああいうことを言うんだ。
夕暮れ時に来た知人が「泣きそうになった」と言っている。
大げさだけど、実際に立ってみると、その気持ちが少しわかった。
駐車場から展望台まで徒歩5分ほど。
無料で入れる。
コストパフォーマンスという言葉が陳腐に感じるくらい、とにかくすごい眺めだ。
与島PA|橋の上で休憩するという、ちょっと非日常な体験
瀬戸大橋を渡る途中に、島に降りられるパーキングエリアがある。
与島PAだ。
高速道路のパーキングに何があるんだだ。
でもここは違う。
PAを出ると、展望広場に出られる。
360度、海と橋と島しか見えない。
日常から完全に切り離された感覚がある。
橋の高さは海面から65メートル。
下を見るとさすがに少し足がすくむ。
それでも柵越しに海を眺めていると、不思議と気持ちが落ち着いてくる。
売店では瀬戸内レモンのソフトクリームを売っている。
350円だ。
橋の上で食べるレモンソフトは、なぜかやたらと美味しかった。
滞在時間は30分もあれば十分だ。
でも四国から本州へ、あるいはその逆に移動するなら、
絶対に一度は立ち寄ってほしい。
通り過ぎるだけではもったいない場所だ。