雲の上に、道がある。 そう言われても、最初は半信半疑だ。 でも実際に走ってみると、左右に広がる石灰岩と草原、 そして遮るものがない空の広さに言葉を失った。 四国カルストは、四国にいながら四国じゃない場所だ。 標高1,400メートル。冬は霧氷が咲き、風は刃のように鋭い。 それでも、また来たい。
四国カルストのおすすめスポット
天狗高原|霧の中に立つと、自分がどこにいるかわからなくなる
高知県との県境に近い、天狗高原。
標高は約1,485メートル。
カルスト台地の中でも最も高い場所だ。
冬の朝、駐車場に着いたのは7時過ぎ。
気温はマイナス3度だ。
車のドアを開けた瞬間、空気が頰に刺さった。
霧が濃くて、5メートル先がほとんど見えない。
それでも歩いた。
しばらくすると、霧の向こうに白く輝く石灰岩が浮かんで見える。
幻みたいだ。
晴れた日には、太平洋まで見渡せるらしい。
その日は霧だったけど、それはそれで忘れられない景色になった。
天狗荘という宿泊施設もある。
夜、ここで泊まった人だけが見る星空があるんだ。
次は絶対に泊まる。
そう決めた。
姫鶴平|四国カルストで、いちばん「ここだ」と思った場所
四国カルストに来たなら、まず姫鶴平(めづるだいら)に立ってほしい。
標高約1,380メートル。
ここが、あの「絵みたいな景色」の場所だ。
白い石灰岩が点々と並ぶ草原。
その奥に、なだらかな稜線。
そして空だけが広がる。
1月に訪れたとき、草は枯れて茶色だ。
石灰岩には霜がついている。
夏の青い草原も見たくなった。
でも冬の枯れた色合いも、なぜか心に残る。
姫鶴荘という施設があって、食事もできる。
「カルスト牛乳」を飲んだ。
なぜか、やけにおいしかった。
ここは風が強い。
とくに稜線沿いは体ごと持っていかれそうになる。
防寒着は絶対に必要だ。
ウインドブレーカーだけでは太刀打ちできない。
五段高原|人が少ない。だから、静かに圧倒される
三つのスポットの中で、もっとも訪れる人が少ない。
それが五段高原だ。
姫鶴平から車で20分ほど東へ進む。
道が細くなって、少し不安になる。
でも走り続けると、突然視界が開ける。
広大な草原に、石灰岩が散らばっている。
売店も、人も、ほとんどいない。
風の音だけが聞こえる。
冬の午後3時ごろに着いた。
光が斜めになって、石灰岩に影ができている。
その影の形が、やたらと美しかった。
写真を撮り続けた。
気づいたら1時間経っている。
観光地として「整備されすぎていない」のがいい。
人の手が入りすぎていない景色は、
なぜかこちらに正直に迫ってくる。
帰り道、夕日が草原を橙色に染めた。
その10分間が、今回の旅でいちばんだ。
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四国カルストへの行き方
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