秋田県

乳頭温泉郷

温泉自然

雪の中に、湯けむりが立ちのぼる。 その光景を見た瞬間、言葉を失った。 乳頭温泉郷は、秋田県・田沢湖の奥地にある。 標高約600m。 アクセスは簡単じゃない。 でもだからこそ、たどり着いたときの感動がある。 白と灰色しかない冬の森に、硫黄の匂いと温かい蒸気だけが漂う。 ここに来るためだけに、秋田まで来てよかった。

Best Season 12月〜3月の雪景色が圧倒的におすすめ。 白銀の森と湯けむりの組み合わせは、冬にしか見られない。 春の雪解け時期(4月)も、雪と新緑が混在する独特の景色がある。

乳頭温泉郷のおすすめスポット

01

鶴の湯温泉|300年の歴史が、雪の中でそのまま息をしている

冬の鶴の湯に着いたのは、午後2時ごろだ。

雪が積もった茅葺き屋根の長屋。

そこに宿泊客だけが歩いている。

観光地っぽい雰囲気は、まったくない。

混浴の露天風呂に入ると、目の前に雪原が広がる。

白濁した湯が、体の芯までじわじわ温める。

乳白色の湯の色は、硫黄と炭酸の成分によるもの。

雪がしんしんと降り続く中、ひたすら湯に浸かっている。

宿泊は1泊2食付きで1万2,000円前後。

予約は半年待ちになることもある。

電話は朝9時から。

つながらなくて当然、という覚悟で臨む必要がある。

それでも予約が取れたときの嬉しさは格別だ。

「来られた」という事実だけで、十分だ。

■ 鶴の湯温泉 住所:秋田県仙北市田沢湖田沢先達沢国有林50 料金:日帰り入浴600円/1泊2食12,000円〜 営業時間:日帰り10:00〜15:00(受付14:30まで) TEL:0187-46-2139
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02

黒湯温泉|山の奥深くに、ひっそりと湧き続ける湯

乳頭温泉郷の中で、最も山奥にあるのが黒湯温泉だ。

冬季は道路が閉鎖されることもある。

行けたとしても、そこには静寂しかない。

名前の通り、湯は黒みがかった深緑色をしている。

硫黄臭が濃い。

最初は少し驚いた。

源泉温度は50℃以上。

加水なしで湧き出ている。

内湯と露天で泉質が微妙に違う。

露天は川沿いにあって、目の前の木々に雪が積もっている。

音は川のせせらぎだけ。

スマホを見る気にも、誰かと話す気にもならない。

ただ、ぼーっとしている。

30分くらい、湯の中で動けない。

日常から遠く離れた感覚は、ここでしか味わえない。

■ 黒湯温泉 住所:秋田県仙北市田沢湖生保内黒湯沢2-1 料金:日帰り入浴600円 営業時間:8:00〜17:00(冬季は要確認) TEL:0187-46-2214 ※冬季は積雪状況によりアクセス不可の場合あり
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03

妙乃湯|野趣と品が、静かに共存している

鶴の湯や黒湯とは、雰囲気がまったく違う。

妙乃湯は、「洗練」という言葉が似合う宿だ。

渓流に面した露天風呂が有名で、川の音を聞きながら入れる。

湯の色は2種類。

単純温泉の無色透明と、含鉄泉の金色がかった湯。

どちらも源泉かけ流し。

同じ宿で2つの泉質に入れる贅沢さがある。

日帰り入浴は700円で、10:00〜15:00の受付。

ただし混雑時は断られることもある。

早めの到着が鉄則だ。

宿泊すると夕食が変わる。

山の幸を使った料理が、ひとつひとつ丁寧に出てくる。

地酒との相性が良くて、気づいたら飲みすぎている。

温泉だけでなく、宿としての居心地を求めるなら妙乃湯一択だ。

■ 妙乃湯 住所:秋田県仙北市田沢湖生保内駒ヶ岳2-1 料金:日帰り入浴700円/1泊2食16,000円〜 営業時間:日帰り10:00〜15:00(受付14:30まで) TEL:0187-46-2740
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モデルコース

Day Trip 10:00 妙乃湯(日帰り入浴)→ 12:00 周辺を散策・昼食 → 14:00 鶴の湯(日帰り入浴)→ 15:30 田沢湖経由で帰路。移動時間を甘く見ないこと。
1 Night 1日目:田沢湖駅着→バスで乳頭温泉郷へ→鶴の湯に宿泊(夕食・朝食付き)。2日目:チェックアウト後に妙乃湯と黒湯を日帰りで巡る。湯めぐり帖(1,800円)があると効率的。全7湯を1枚で制覇できる。
Travel Tips 冬はバスの本数が激減する。 田沢湖駅からのバスは1日4〜5本のみ。 時刻表は必ず事前確認を。 宿の送迎バス(要予約)を使うのが一番確実だ。 防寒は想像より厚めに。露天風呂から上がった瞬間、一気に寒さが来る。

乳頭温泉郷への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約3時間20分
水戸から 約4時間5分
前橋から 約4時間20分
高崎から 約4時間20分
甲府から 約4時間50分
鉄道 田沢湖駅へ

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