新幹線を降りると、空がやたら広い。 山に囲まれているのに、どこか開けた感じがする。 それが高崎の第一印象だ。 歴史の密度が高い街で、神社、仏像、達磨。 どこへ行っても「祈り」の気配がある。 観光地然としていないのに、何度でも来たくなる。 そういう街だ。
高崎のおすすめスポット
高崎白衣大観音|丘の上に立つ、41.8メートルの静けさ
慈眼寺の石段を上り始めた瞬間、視界に白が飛び込んでくる。
近づくほど、その大きさに感覚がついていかない。
高さ41.8メートル。
完成は1936年。
戦前にこれを建てた人たちの気迫に、少し圧倒された。
拝観料200円を払うと、胎内に入れる。
螺旋状の階段を上って、肩のあたりの窓から外を見下ろす。
高崎の街が、思った以上に遠くまで広がっている。
観音様の足元には蓮の花が彫られていて、細部をちゃんと見るべきだと気づいたのは帰り道だ。
次来たときは、もっとゆっくり見ようと思っている。
朝9時の開門直後は人が少なく、静かな時間が過ごせた。
榛名山・榛名神社|杉の巨木の下で、時間の感覚が狂う
榛名神社へ向かう参道に入った瞬間、気温が2度くらい下がった気がした。
両脇に立ち並ぶ杉の木が、天井を作っている。
樹齢400年を超えるものもあるらしい。
参道は約700メートル。
途中に双龍門、神楽殿、みそぎ橋と、見どころが続く。
ゴールの本殿は岩の中に食い込むように建っていて、「自然に組み込まれた建築」という感じがした。
境内を流れる小川の水は冷たくて、手をつけると本当に冷える。
夏に来て正解だ。
榛名湖は神社から車で10分ほど。
カルデラ湖特有の、どこか別世界感がある。
湖畔で食べた舞茸そばが妙においしかった。
山に来たら、きちんと山のものを食べる。それだけでいい。
少林山達磨寺|正月だけじゃない、達磨たちの本拠地
「達磨寺は正月に行くもの」。
それは完全に間違いだ。
境内に足を踏み入れると、奉納された達磨がずらりと並んでいる。
赤、白、金、大きいもの小さいもの。
圧の強い視線を一斉に受けている気分になる。
創建は1697年。
群馬の達磨文化はここから広まったとされていて、七転八倒の縁起物として全国に広まった経緯が展示室で学べる。
無料で入れるのが少し申し訳ない気になる充実度だ。
ここへ来て気づいたのは、達磨の顔がひとつひとつ微妙に違うこと。
作り手の気持ちが乗っているだ。
境内は小高い丘の上にあって、晴れた日は高崎の市街地が見渡せる。
売店で買った小さな達磨は、今も机の上にある。