冬の朝、武雄に着いた。 駅を出た瞬間、湯けむりの匂いが漂ってきた。 派手な観光地じゃない。 でも、この静けさがいい。 歴史と温泉と、意外な文化施設が混在するまち。 一度来ると、なぜかまた戻りたくなる。 佐賀の奥に、そんな場所がある。
武雄温泉のおすすめスポット
武雄温泉楼門|100年前の扉が、今日も開いている
辰野金吾設計。
東京駅と同じ建築家の手によるものだと知って、思わず見上げた。
赤いレンガ色の外観は、冬の曇り空によく映える。
夕方5時を過ぎると、ライトアップが始まる。
その瞬間を狙って、近くで待っている。
光が当たった楼門は、昼間とまったく違う顔をしている。
楼門の奥には、江戸時代から続く共同浴場がある。
「元湯」の入浴料は500円。
タオル持参で、気軽に入れる。
脱衣所は古くて狭い。
それが逆にいい。
観光客向けに整えすぎていない、生活の温泉だ。
湯温は44度前後。
熱めだけど、冬の夜には最高だ。
湯上がりに楼門の前に立つと、体の芯まで温まっているのがわかった。
夜9時まで営業しているので、夕食後にもう一度来れる。
武雄市図書館|本屋と図書館が、同じ屋根の下にある
正直、最初は半信半疑だ。
「図書館がそんなに話題になるの?」。
入った瞬間、わかった。
スターバックスのコーヒーを片手に、図書館の本が読める。
蔦屋書店が運営しているから、購入できる新刊も並んでいる。
貸し出し用の市の蔵書と、販売用の本が、同じ棚に混在している。
そのミックス感が最初は戸惑う。
でも30分もいると、慣れてくる。
天井が高い。
木の棚が美しい。
週末の午後2時頃、子どもから高齢者まで思い思いに過ごしている。
観光客だけじゃない。
ちゃんと地元の人が使っている場所だ。
営業時間は朝9時から夜9時まで。
入館無料。
コーヒーだけ買って、2時間ぼーっとしている。
それで十分だ。
武雄に来て、ここを素通りするのはもったいない。
御船山楽園|冬だから、見えるものがある
「冬に行くところじゃない」。
花の季節のほうが有名だから。
でも、冬の御船山楽園は静かでよかった。
標高210mの御船山を背に、広大な庭園が広がる。
人が少ない。
それだけで、ゆっくり歩ける。
落葉した木々の間から山肌が見えて、岩の荒々しさが際立っている。
あの垂直に切り立った岩壁は、花が咲く季節には埋もれてしまう。
冬にしか見えない景色だ。
園内には温泉施設「武雄温泉 御船山楽園ホテル」もある。
日帰り入浴は1,500円から。
内湯から庭園が見渡せる。
チームラボのデジタルアート展示は秋冬シーズンも開催されることがある。
事前に公式サイトで確認を。
通常の庭園入場料は500円。
夕方16時頃に入ると、閉園までの時間をゆったり使えた。
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武雄温泉への行き方
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