霧の朝、石垣だけが残る城に立った。 天守はない。 それでも、息が止まった。 竹田は、大分の山あいにひっそりとある。 派手さはない。 でも来るたびに、また来たい。 温泉があって、音楽があって、歴史がある。 そういう場所。
大分県南部の城下町・竹田は、豊後竹田駅を起点に歴史と温泉が一帯に凝縮している。主軸となるのは1185年築城の岡城跡で、標高325メートルの台地に石垣だけが残る。入場料310円で石段を登ると、冬の早朝は霧が台地を覆い、石垣との対比が鮮烈だ。岡城から徒歩約10分の瀧廉太郎記念館では、入館料300円で作曲家が暮らした家を公開しており、当時の生活の痕跡をたどれる。竹田温泉は炭酸水素塩泉で、「美人の湯」と呼ばれる。周辺の移動には車が便利で、坂道が凍結する冬はグリップのある靴を用意したい。長湯温泉 大丸旅館は大正六年創業の老舗。霧の中に浮かぶ石垣。
竹田のおすすめスポット
岡城跡|天守のない城が、なぜこんなに美しいのか
入口で310円払って、石段を登り始める。
すぐ息が切れた。
岡城は1185年築城。
標高325メートル。
冬に来ると、霧が城跡を包む日がある。
その日がたまたまそうだ。
視界が白い中に、巨大な石垣だけが現れる。
苔むしていて、黒ずんでいて、古い。
でも崩れていない。
400年以上ここにある。
天守閣は江戸時代に取り壊された。
建物は何もない。
それなのに、スケールに圧倒された。
滝廉太郎はここで「荒城の月」を作ったとされる。
あの曲が頭の中で流れてきた。
わざとらしいけど、本当にそうなった。
広さは約100ヘクタール。
ゆっくり歩くと2時間かかる。
冬は足元が凍るので、靴だけは気をつけたい。
瀧廉太郎記念館|23年しか生きなかった人の、部屋に入る
岡城から歩いて10分ほど。
古い商家の路地を抜けると着く。
入館料は300円。
安い。
でも中身は濃かった。
滝廉太郎が住んでいた家が、そのまま保存されている。
「荒城の月」を作った年、彼は17歳だ。
ドイツ留学中に結核を患い、23歳で死んだ。
部屋に入ると、ピアノがある。
使われていたものではないけど、時代は同じ頃のもの。
窓から外を見た。
竹田の町並みが見える。
彼もこういう景色を見ていたのかな。
展示は大げさじゃない。
淡々としている。
それがよかった。
滞在時間は30〜40分あれば十分。
岡城とセットで午前中に回れる。
竹田温泉 花水月|冬の夜、肌がとろけた
竹田の温泉は、炭酸水素塩泉。
とにかく肌がすべすべになる。
「美人の湯」と呼ばれる理由が、入った瞬間わかった。
花水月は竹田市内の日帰り温泉施設。
大人620円。
露天風呂がある。
冬の夜に入ると最高だ。
外気温は3度くらい。
お湯は42度。
その温度差が気持ちよくて、30分以上出られない。
竹田の温泉は湧出量が豊富で、源泉かけ流しのところも多い。
ここもそう。
塩素の匂いがしない。
お湯の色は透明で、でもぬるっとしている。
岡城で歩き疲れた体に、この温泉は効いた。
チェーン系の温泉施設とは全然違う。
お世辞抜きで、また来たいと思った温泉のひとつ。
モデルコース
竹田への行き方
📍 Googleマップで見る →現地の駐車場情報は公式サイトでご確認ください
温泉旅館が中心。1泊2食プランがおすすめ。
竹田温泉を拠点に竹田へ日帰り・宿泊の旅も便利です