青森の海岸線に、こんな場所があったのか。 種差海岸に初めて立ったとき、正直そう思った。 断崖でも砂浜でもなく、芝生が海まで続いている。 そのなだらかさが、逆に異様なほど美しかった。 夏の朝、風が草を揺らす音だけが聞こえている。
種差海岸のおすすめスポット
種差海岸|芝生が、そのまま太平洋に落ちていく
芝生の広場の端に立つと、足元から海が始まる。
崖でも柵でもない。
ただ緑が途切れて、青い水平線がある。
ここは「種差天然芝生地」と呼ばれている。
国の名勝に指定されている場所だ。
だけど、その説明は現地では関係ない。
靴を脱いで芝生に寝転んだ。
空が広い。音が少ない。
夏の昼間なのに、体が冷えるくらいの海風が来た。
観光客が思ったより少なくて、驚いた。
混雑を想像して来ると、拍子抜けするだ。
でもその静けさが、ここの正体だ。
三陸復興国立公園のエリア内で、入場は無料。
アクセスは八戸線「種差海岸駅」から徒歩約3分。
夏の日没前、16時〜17時ごろが光が柔らかくて特によかった。
蕪島|ウミネコ3万羽の圧力に、言葉を失った
正直、なめている。
「ウミネコの繁殖地」と聞いて、かわいい野鳥スポットを想像している。
違った。
島に近づくにつれて、鳴き声の密度が上がっていく。
階段を上り始めると、頭上が白く埋まっている。
約3万羽。
数字で聞いても想像できなかったが、現場では体で理解した。
フンが降ってくる。
傘を貸し出してくれる(無料)ので、必ず借りるべきだ。
貸してもらわずに歩いている人が何人かいたが、全員後悔している。
島の頂上には蕪嶋神社がある。
「株が上がる」と言われ、金融関係者の参拝も多いらしい。
商売の神様とウミネコの混沌が、なぜか清々しかった。
繁殖期は3月〜8月。
ピークは5〜6月だが、夏もまだ数は多い。
JR八戸線「鮫駅」から徒歩約10分。
葦毛崎展望台|昭和のコンクリートと、令和の海
太平洋戦争中に旧日本軍が築いた施設が、そのまま展望台になっている。
歴史的な文脈を知ってから訪れると、景色の見え方が変わる場所だ。
コンクリートの壁は苔むして、草が割れ目から生えている。
廃墟のようでもあるし、要塞のようでもある。
その向こうに、どこまでも平らな海がある。
8月の朝9時に訪れた。
観光客はほぼゼロだ。
岩場に波が当たる音だけが響いている。
種差海岸の中でも特に人が少ないスポットで、穴場感がある。
夏は朝霧が晴れた後、9時〜10時台が視界がクリアでよかった。
蕪島から歩いて訪れるハイキングコースの途中にある。
蕪島〜種差海岸駅間は約8km。
すべて歩くと約2時間半かかった。
体力と相談しながら、区間だけ歩くのもありだ。
モデルコース
種差海岸への行き方
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