青森の奥深くに、静かすぎる湖がある。 騒がしい観光地に疲れたころ、ふとここに来たくなる。 十和田湖は、派手さがない。 でも、一度見たら忘れられない水の色がある。 秋になると山が燃えて、湖面がそれを映して、世界が二重になる。 そういう場所だ。
十和田のおすすめスポット
十和田湖|息をのむというのは、こういうことだ
湖畔に着いたのは朝8時ごろだ。
人がまだ少なくて、水面が完全に静止している。
色がおかしい。
エメラルドでも青でもなく、その中間のような、言葉にできない色。
湖の透明度は10メートル以上あるらしい。
水底まで光が届いているように見える。
十和田湖の外周は約46キロ。
深さは最大326メートルで、日本で3番目に深い。
数字で聞いてもピンとこなかったけど、
実際に湖畔に立つと、スケールが肌でわかる。
観光船が出ていて、1周約50分、大人1,400円。
船から見る山の紅葉は、陸から見るのとまったく違う。
水面と空と山が全部一枚の絵になる瞬間があった。
シャッターを何枚押したかわからない。
10月中旬から11月上旬が紅葉のピーク。
その時期だけは、ここに来る理由が何倍にもなる。
乙女の像|湖畔の奥に、ひっそり立っている
十和田湖に来たなら、乙女の像は外せない。
でも、パンフレットで見るより、ずっと静かな場所にある。
湖畔の遊歩道を15分ほど歩く。
木々に囲まれた先に、突然あらわれる。
高村光太郎が最後に手がけた作品。
1953年の完成で、もう70年以上ここに立っている。
2体の女性像が背中合わせに向き合う、独特のフォルム。
実物は想像より大きくて、存在感が違った。
紅葉の時期に来ると、背景の赤と黄色が像を縁取る。
これが本当にきれいで、正直ここで30分近く動けない。
午前中の光が横から差し込む時間帯がいい。
像の表面に陰影が生まれて、表情が変わって見える。
入場は無料。
でも、遊歩道の入口から徒歩なので、歩きやすい靴が必須。
ヒールで来ていた観光客が途中で引き返している。
発荷峠展望台|標高631メートルで、湖の全部が見える
十和田湖を「全部見たい」なら、発荷峠に上がるしかない。
標高631メートル。
車で展望台の駐車場まで行けて、そこから徒歩3分。
視界が開けた瞬間、声が出た。
湖全体が眼下に広がる。
カルデラ湖だから、山に囲まれた窪みの中に水が溜まっている形がよくわかる。
紅葉シーズンの10月中旬は、赤・黄・緑のグラデーションが湖を囲む。
晴れた日の午前中は、光の角度がちょうどよくて湖面が光る。
駐車場は無料。
売店があって、十和田バラ焼きのおにぎりを売っている。
350円だ。
展望台で食べたら、景色込みで最高の昼飯になった。
ここを最初に訪れて湖を「見てから」湖畔へ下りると、
十和田湖のスケール感が頭に入った状態で歩けていい。
ルートの順番を変えるだけで、印象が変わった。
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十和田への行き方
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