東北新幹線を郡山で乗り換えて、磐越西線に揺られること約1時間。 窓の外が急に変わる瞬間がある。 山が迫ってきて、湖が光って、空気の色が変わる。 裏磐梯はそういう場所だ。 秋になると、その変化がさらに激しくなる。 赤と黄と緑が、湖面にそのまま落ちている。
磐梯山の1888年噴火が生んだ湖沼群が点在する、福島県の高原エリア。猪苗代駅からバスで五色沼入口へアクセスでき、裏磐梯高原ホテルは猪苗代駅から無料送迎バスも運行している(前日までに要予約)。五色沼はエメラルドやコバルトなど沼ごとに水の色が異なり、毘沙門沼を起点とした探勝路を歩くと変化が連続する。桧原湖は噴火が生んだ堰止め湖で、冬は全面結氷するほど広大だ。磐梯山に登れば山頂から猪苗代湖と湖沼群を同時に見渡せる。紅葉のピークは例年10月中旬から下旬で、赤と黄が湖面に映り込む。東京からは約2時間30分。秋色に染まる水面。
裏磐梯のおすすめスポット
五色沼|色が、歩くたびに変わっていく
正直、最初は半信半疑だ。
「五色に見える沼」なんて、観光地のあおり文句だろう。
でも、実際に歩いてみて、声が出た。
毘沙門沼から始まって、赤沼、みどろ沼、竜沼、弁天沼…と続く約4kmのトレイル。
沼ごとに、本当に色が違う。
エメラルドグリーン、コバルトブルー、錆びたような深緑。
同じ磐梯山の噴火でできたのに、なぜこんなに違うのか。
10月中旬に歩いたら、紅葉が湖面に映り込んでいた。
写真で見るより、ずっと鮮やかだ。
所要時間は往復で約2時間。
裏磐梯高原駅からバスで15分、五色沼入口で降りる。
入場料はかからない。
ただし、トレイルの出口は入口とは別の場所になる。
バスの時刻だけは事前に確認しておくこと。
桧原湖|湖がこんなに静かなのは、秋だけだ
五色沼から北に10分も走ると、突然視界が開ける。
桧原湖だ。
面積約10.7平方km、福島県最大の湖。
磐梯山噴火で川がせき止められてできた湖で、今も水没した村の面影が底に残っているという。
湖畔を車で走っていて、思わず停まった。
水が、完全に静止している。
風もなく、音もなく、磐梯山が湖面にそのまま映っている。
遊覧船に乗ると、その水面の上に出られる。
料金は大人1,200円、40分のクルーズ。
秋は紅葉の時期と重なって、山ごと乗っているような感覚になる。
夕方4時ごろ、西日が湖を橙色に染めた。
その15分だけのために、また来たい。
磐梯山|雲が取れた10秒間のこと
裏磐梯に来たなら、磐梯山を「見る」だけで終わってしまうのはもったいない。
ゴンドラで標高1,326mの山頂駅まで上がれる。
磐梯山ゴールドラインを使って車で行き、八方台登山口からゴンドラに乗る。
料金は往復1,700円。
所要時間は片道8分。
上に着くと、風が全然違う。
10月上旬でも、フリースが必要なくらい冷えている。
山頂展望台からは五色沼や桧原湖が一望できる…はずだ。
この日は雲が多くて、視界がほぼゼロ。
でも、帰りのゴンドラに乗る直前、雲が切れた。
10秒くらいの話だ。
そこに広がっていた景色は、地図で見ていたものと全然違った。
湖が、山が、福島の平野が、全部つながって見える。
あの10秒があったから、来てよかった。
モデルコース
裏磐梯への行き方
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