餃子だけじゃない、という言葉を信じて宇都宮へ向かった。 新幹線を降りると、思ったより街が落ち着いている。 派手さがない分、本物が残っている。 そんな予感がして、足が自然と速くなった。
宇都宮のおすすめスポット
大谷資料館|地下30メートルの、静かな異世界
正直、なめている。
「石切り場の跡」という説明だけ読んで、そこまで期待していない。
地下へ続く階段を降りたとたん、空気が変わった。
気温が一気に下がる。
夏でも8度前後らしい。
カーディガンを羽織ってきてよかった。
目の前に広がるのは、人の手で掘られた巨大な空間だ。
高さ約30メートル。
足元は少しぬかるんでいる。
音が吸い込まれていく感じがした。
かつてここで大谷石を掘り続けた人たちのことを考えた。
電動工具ではなく、手で。
そのスケールがにわかには信じられない。
照明がほんのりオレンジで、岩肌を照らしている。
写真を撮ったが、あの空気感は写らない。
滞在時間は約40分。
それで十分、という感覚と、もっといたい、という気持ちが同時にあった。
入館料は800円。安い。
二荒山神社|街の真ん中に、ずっとそこにあった場所
宇都宮の中心街を歩いていると、突然石段が現れる。
「あ、ここか」と気づいた時には、もう登り始めている。
創建は紀元前と伝わる。
その数字がピンとこないくらい古い。
でも境内に立つと、その年月みたいなものが足元からじんわり伝わってくる気がした。
平日の昼過ぎに訪れたが、地元の人がひっきりなしに参拝に来ている。
観光地化されていない神社の、あの空気がある。
参道の石畳が少し苔むしている。
拝殿の彫刻が細かくて、しばらく見上げたまま動けない。
ガイドブックでは一行しか触れられていなかったのに、実際は見どころが多かった。
宇都宮の旅程を組む時、ここを外す人が多い気がする。
もったいない。
入場無料。
所要時間は20〜30分が目安だが、のんびりするなら1時間あってもいい。
宇都宮餃子通り|一口目で、理由がわかった
宇都宮の餃子が有名な理由、正直よくわかっていない。
餃子なんてどこで食べても同じじゃないか。
食べてみて、黙った。
皮が薄い。
野菜がみずみずしい。
焼き目がきれい。
ひとつひとつが小ぶりで、5個があっという間になくなった。
宇都宮餃子は、ニラよりキャベツが主役だと教えてもらった。
だからくどくない。
いくらでも食べられる感じがするのはそのせいだ。
来らっせ(宇都宮駅ビル内)には複数の有名店が集まっていて、食べ比べができる。
5店舗で各200〜300円前後。
ランチを軽く済ませておいて正解だ。
昼過ぎに行ったのに列ができている。
地元の人も並んでいた。
それだけで、本物だとわかる。
宇都宮に来て、餃子を食べなかったら何しに来たのかという話になる。