鹿児島から船で約11時間。 フェリーを降りた瞬間、時計が止まった気がした。 与路島には信号がない。 コンビニもない。 でも、そのぶん空が広くて、海が本気だ。 「秘境」という言葉を軽く使いたくないけれど、ここは本当に、まだ誰にも荒らされていない島だ。
与路島のおすすめスポット
百合ヶ浜|干潮だけが見せてくれる、海の上の砂浜
潮位表を確認してから船を頼む。
そこから始まる、百合ヶ浜への道のり。
干潮時間の前後2時間しか現れない。
砂浜なのに、周りが全部海。
足元まで透明なエメラルドグリーンが広がっている。
砂の白さが異常だ。
太陽の光を受けて、目を細めないと直視できないくらい。
グラスボートで向かうと、船底越しに魚が見える。
そのまま砂浜に上陸すると、水温が想像より冷たくて声が出た。
滞在できるのは1〜2時間ほど。
潮が満ちてくると、文字通り沈んでいく。
その焦りも含めて、百合ヶ浜の体験だ。
観光船は与路島の港から出ている。
料金は1人2,500円前後。
事前予約が必須で、天候・潮汐次第で欠航になる。
そこも含めて、覚悟してほしい。
ケンタウロスビーチ|地元の人に聞いて、やっとたどり着く
観光マップに載っていないビーチがある。
民宿のおじさんに「行ってみ」と言われて、半信半疑で向かった。
集落から歩いて約20分。
道が細くなって、草をかき分けて、「本当にここか?」と思ったところで海が現れた。
誰もいない。
完全に、誰も。
珊瑚の白い砂と、透明すぎる海だけがあった。
名前の由来は不明だけど、地元では普通に「ケンタウロス」と呼ばれている。
足を踏み入れると、砂が細かくて沈む感じがする。
シュノーケルを持っていったら、10分で熱帯魚に囲まれた。
道具がなくても、ただ座っているだけで十分だ。
整備された施設は何もない。
トイレも売店もない。
水と食料は必ず持参すること。
帰り道、足が砂まみれになるのも込みで、好きになった。
与論城跡|草の中に、400年前の石積みが残っている
海ばかり見ていると、島の奥に目が向かなくなる。
与論城跡は、集落のはずれにある小高い丘の上にある。
14世紀に琉球王国が築いたとされる城。
グスク(琉球の城)のつくりで、石積みの城壁が今も残っている。
登り口から頂上まで15分ほど。
道は整備されているようで、足元は油断できない。
革靴では来ないほうがいい。
城壁に手を触れると、積み方が独特だとわかる。
漆喰を使わず、石だけを積み上げている。
それが何百年も崩れずにいる。
頂上からは与路島の集落と、その先の海が一望できる。
観光客はほぼゼロ。
ひとりで風に吹かれながら、琉球の時代に思いを馳せた。
入場無料。
営業時間という概念がない。
誰も管理していないけれど、誰も荒らしていない。
そういう島だ。
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与路島への行き方
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