札幌から車で約90分。 国道を外れて細い道を進むと、急に湯気が見えてくる。 北湯沢温泉は、そういう場所だ。 看板も少ない。 派手な施設もない。 あるのは、深い森と、地面から湧き出る熱い湯だけ。 冬に来ると、その静けさがさらに際立つ。 雪に包まれた山の中で、体の芯まで温まる時間がある。
北海道の山間に湧く温泉地で、胆振地方に位置する。宿の緑の風リゾートきたゆざわは150坪の露天風呂と約40の湯船を備え、雪に囲まれた湯浴みが楽しめる。アクセスは伊達紋別駅から道南バスまたはタクシー。札幌駅からは宿泊予約者向けの無料送迎バスもあり、新千歳空港からも送迎が出ている。北湯沢温泉森林公園では白樺林の散策路が冬は樹氷と温泉の蒸気が重なる景観をつくる。ベストシーズンは冬。1泊して温泉に2度入り、部屋でゆっくり過ごす滞在が合っている。白い吐息が湯気に溶ける夜。
北湯沢温泉のおすすめスポット
北湯沢温泉郷|雪の中に、湯けむりだけが立つ
到着したのは1月の夕方、気温はマイナス10度だ。
車を降りた瞬間、顔が痛い。
なのに、温泉の湯気だけがもわもわと空に溶けていく。
その対比が、妙にうつくしかった。
北湯沢温泉は伊達市の山間部にある。
泉質は硫黄泉と炭酸水素塩泉が混在していて、源泉温度は60度前後。
肌に触れると、ぬるっとした感触がある。
いわゆる「美人の湯」と呼ばれる種類の湯だ。
露天風呂に入ったのは夜の9時ごろ。
空は真っ黒で、星がうるさいくらい出ている。
湯船の縁に雪が積もっていて、指でつつくと崩れた。
ほかに誰もいない。
こういう時間のために、ここまで来たんだ。
日帰り入浴も受け付けている施設がある。
料金は施設によって異なるが、500〜800円が目安。
午後2時から4時ごろが比較的空いている。
ホロホロ山・徳舜瞥山|登らなくても、見るだけで十分だ
温泉街の奥に、山がある。
ホロホロ山(標高1322m)と徳舜瞥山(標高1309m)だ。
夏は登山客が来るらしいが、冬は別の顔を見せる。
宿の窓から眺めた朝の山は、完全に白かった。
てっぺんまで雪に覆われていて、空との境がぼんやりしている。
コーヒーを飲みながら、20分くらいずっと見ている。
何もしていないのに、満足している。
冬のハイキングをやっている人もいた。
スノーシューを履いて、林道を歩くスタイル。
案内してくれるガイドツアーがあるらしく、1人5000円前後。
聞いただけで、今回は参加しない。
でも、やっておけばよかったと少し後悔している。
朝8時ごろの空気は特別だ。
雪の匂いと、どこかから漂ってくる硫黄の匂いが混ざる。
その匂いを吸い込むだけで、日常から切り離される感じがした。
それだけでも、来た意味がある。
北湯沢の食卓|山の宿の夕食は、余計なものがない
泊まった宿の夕食は、午後6時半から。
テーブルに並んだのは、地元の野菜の煮物、川魚の塩焼き、豚の味噌鍋。
品数は多くないが、どれもきちんとしている。
特に印象に残ったのが、豚肉だ。
伊達市は豚の産地として知られていて、その脂身が甘い。
味噌ベースのスープに沈んでいたが、最後の一口まで飽きない。
朝食は7時半から。
ご飯と味噌汁と、焼き魚と漬物。
それだけでいい、と思えた。
前日に露天風呂で体を絞り出した後の朝ごはんは、何でもおいしい。
近くに食堂はほとんどない。
道の駅「フォーレスト276大滝」まで車で約5分。
そこで売っている「きのこ汁」(300円)が地味においしかった。
具だくさんで、体が温まる。
日帰りで来る人は、ここで昼食を済ませてから温泉へ向かうのが現実的だ。
モデルコース
北湯沢温泉への行き方
📍 Googleマップで見る →現地の駐車場情報は公式サイトでご確認ください
温泉旅館が中心。1泊2食プランがおすすめ。
札幌を拠点に北湯沢温泉へ日帰り・宿泊の旅も便利です
近くの旅先
「温泉」の旅先をもっと
HUB CITY
札幌(拠点都市)から行ける旅先を見る →